株式交換の効力発生日後に株式買取請求が撤回された場合には株式交換完全子会社に同買取請求に係る株式の価格相当額の返還義務が生ずるとした原審の判断が是認された事例
東京高等裁判所判決/平成28年(ネ)第1428号
平成28年7月6日
株式返還等請求控訴事件
【判示事項】 1 株式交換の効力発生日後に株式買取請求が撤回された場合には株式交換完全子会社に同買取請求に係る株式の価格相当額の返還義務が生ずるとした原審の判断が是認された事例
2 上記株式の価格相当額について、株式交換の効力発生日を基準として、その時点における株式交換完全子会社の株式相当額によるべきものとして、これと異なる原審の判断が変更された事例
【判決要旨】 1 株式交換の効力発生日後に株式買取請求が撤回された場合には、株式交換完全子会社には原状回復義務として株式交換完全子会社の株式を返還する義務が生ずるが、株式交換完全親会社が株式交換完全子会社の株式を取得していることから、当該義務は履行不能となり、結局、当該義務を負っていた株式交換完全子会社は、株式買取請求に係る株式の代金相当額の金銭を返還する義務を負うことになる。
2 上記株式の代金相当額について、株式の返還義務が履行不能となった時期すなわち株式交換の効力発生日を基準として、その時点における株式交換完全子会社の株式の価格相当額を返還すべきであり、株式交換の効力発生日の直近の同子会社の株式の市場取引最終日の終値である1株当たり398円に各持株数を乗じた額とするのが相当である。
【参照条文】 平成26年法律第90号による改正前の会社法(旧会社法)786-3
【掲載誌】 金融・商事判例1497号26頁
判例時報2338号91頁