種苗法に基づく品種登録が同法3条1項,同法4条2項,同法5条3項,同法9条1項又は同法10条の規定に違反してされたものであり,取り消されるべきものであることが明らかな場合には,その育成者権に基づく差止め又は損害賠償等の権利行使(補償金請求を含む。)は,権利の濫用に当たり許されないとされた事例
知的財産高等裁判所判決/平成18年(ネ)第10059号
平成18年12月21日
【判示事項】 1 種苗法に基づく品種登録が同法3条1項,同法4条2項,同法5条3項,同法9条1項又は同法10条の規定に違反してされたものであり,取り消されるべきものであることが明らかな場合には,その育成者権に基づく差止め又は損害賠償等の権利行使(補償金請求を含む。)は,権利の濫用に当たり許されないとされた事例
2 ある品種の種苗が守秘義務を負わない者の手に渡ったときは,当該品種は秘密の状態を脱し,公然知られたものとなるとされた事例
3 種苗法3条1項1号にいう「他の品種」とは,出願品種と対比すべき既存の品種を意味し,出願品種が,公然知られた既存の品種と客観的に同一の品種である場合を含め,上記既存の品種と特性の全部又は1部によって明確に区別されるものでないときは,同号所定の品種登録要件を欠くものであるが,出願品種と対比すべき既存の品種が出願品種そのものである場合には,同法3条1項1号所定の品種登録要件を欠くことにはならず,専ら同法4条2項において規律されるとされた事例
4 出願品種が既存の品種と客観的に同一の品種である場合において,種苗法3条1項1号の要件を備えているというためには,出願者又は育成者権者において,当該公然知られた既存の品種が出願品種そのものであることを立証すべきであるとされた事例
【参照条文】 種苗法3-1
種苗法4-2
種苗法5-3
種苗法9-1
種苗法10
種苗法42-1
種苗法42-4
民法1-3
特許法104の3
【掲載誌】 判例タイムズ1237号322頁
判例時報1961号150頁