第3者丙が地方税法19条に規定する処分につき審査請求手続きを経た場合と甲の提起した当該処分の取消 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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第3者丙が地方税法19条に規定する処分につき審査請求手続きを経た場合と甲の提起した当該処分の取消訴訟についての審査請求手続経由の有無

 

最高裁判所第3小法廷判決/昭和58年(行ツ)第75号

昭和61年6月10日

換価代金配当処分取消請求事件

【判示事項】    第3者丙が地方税法19条に規定する処分につき審査請求手続きを経た場合と甲の提起した当該処分の取消訴訟についての審査請求手続経由の有無

【判決要旨】    第3者丙が地方税法19条に規定する処分につき、当該処分の取消訴訟においての原告甲の主張する事由と同一の事由に基づいて審査請求手続を経ていたとしても、甲と丙とが当該処分に対し一体的な利害関係を有し、実質的にみれば丙のした審査請求は同時に甲のための審査請求でもあるといえるような特段の事情がない限り、右丙による審査請求手続の経由をもって原告甲の訴えにつき審査請求手続の経由があったものということはできない。

【参照条文】    行政事件訴訟法8-1

          地方税法19の12

【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事148号159頁

          判例タイムズ621号87頁

          判例時報1210号51頁

【解説】

 1 本件は,株式会社A(以下「A社」という。)が,東京都知事から株式会社B(以下「B社」という。)を滞納者とする都税に係る徴収金(以下「本件徴収金」という。)について地方税法11条の8の規定による第2次納税義務の納付告知(以下「本件納付告知」という。)を受けたため,A社を吸収合併したXが,Yを相手に,その取消しを求めた事案である。

 第2次納税義務とは,納税義務者が租税を滞納した場合において,その財産について滞納処分を執行してもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合に,納税義務者と一定の関係を有する者が納税義務者に代わって租税を納付する義務をいい,国税及び地方税について,ほぼ同様の規定が設けられている(国税徴収法32条以下,地方税法11条以下)。

 地方税法11条の8は,無償又は著しい低額の譲受人等の第2次納税義務について定めているところ,本件では,本件納付告知が同条にいう「滞納者の地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合」との要件(以下「徴収不足要件」という。)を満たすものであるか否かが争われた。