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本件は,広汎性発達障害を有する原告が,被告国が設置する公共職業安定所を通じ,被告県が被告国から委託を受けて実施する職業能力開発促進法4条2項に基づく職業訓練の受講を申し込み,その受講のための選考を受験したところ,被告県が原告に対して発達障害を理由として同選考を不合格とする処分をしたことが違法であると主張して,被告県に対し,同処分の取消し及び国家賠償法1条1項に基づく慰謝料等165万円及び遅延損害金の支払を,被告国に対し,国家賠償法1条1項に基づく慰謝料等165万円及び遅延損害金の支払をそれぞれ求める事案である。

 

高知地方裁判所判決/平成27年(行ウ)第3号、平成27年(ワ)第374号

平成30年4月10日

公共職業訓練不合格処分取消等請求事件,損害賠償請求事件

【掲載誌】     LLI/DB 判例秘書登載

【評釈論文】    法学セミナー63巻9号109頁

          労働判例1208号90頁

       主   文

 1(1) 平成27年(行ウ)第3号事件のうち請求1(1)に係る訴えを却下する。

  (2) 被告県は,原告に対し,33万円及びこれに対する平成26年5月2日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。

  (3) 原告の被告県に対するその余の請求を棄却する。

 2 原告の被告国に対する請求を棄却する。

 3 訴訟費用は,原告と被告県との間においては,原告に生じた費用の10分の1を被告県の負担とし,被告県に生じた費用の5分の4を原告の負担とし,その余は各自負担とし,原告と被告国との間においては,全部原告の負担とする。

       事実及び理由

第1 請求

 1 平成27年(行ウ)第3号事件

  (1) 処分行政庁が,平成26年5月1日付けで,原告に対してした公共職業訓練(平成26年度介護職員初任者研修科1)不合格処分を取り消す。

  (2) 被告県は,原告に対し,165万円及びこれに対する平成26年5月2日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。

 2 平成27年(ワ)第374号事件

   被告国は,原告に対し,165万円及びこれに対する平成26年5月2日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。