移籍元への復帰を拒否しうる,「復帰した後の雇用契約を維持することが困難になった場合」とは,被控訴 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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移籍元への復帰を拒否しうる,「復帰した後の雇用契約を維持することが困難になった場合」とは,被控訴人らが,悪意または重大な過失により被控訴人と控訴人(移籍元企業)間の信頼関係を破壊し,雇用契約を維持することが困難な状況を作り出した場合であるとされた例

 

大阪高等裁判所判決/平成12年(ネ)第2558号

平成14年10月30日

地位確認請求控訴事件

A信用金庫・Kファイナンス事件

【判示事項】    1 移籍出向に際して作成された確認証により,移籍出向期間の満了により移籍元企業へ復帰する旨の約束がなされていたとしても,その確認証をもって移籍出向が在籍出向に変化するものではないとされた例

2 移籍出向である以上,移籍元企業の就業規則は移籍出向をした従業員=被控訴人らには適用されず,確認証ただし書きの職務規程違反による解雇とは,出向先企業による懲戒解雇を指し,被控訴人らはこの要件に該当しないとされた例

3 移籍元への復帰を拒否しうる,「復帰した後の雇用契約を維持することが困難になった場合」とは,被控訴人らが,悪意または重大な過失により被控訴人と控訴人(移籍元企業)間の信頼関係を破壊し,雇用契約を維持することが困難な状況を作り出した場合であるとされた例

4 移籍出向において移籍従業員が忠誠を尽くすのは移籍先企業であるとされた例

5 被控訴人らに雇用契約の継続を困難にさせる背信・背任の行為はなく,被控訴人と控訴人間の信頼関係を破壊する事情は存しないとして,確認証により移籍出向期間の満了時に移籍元企業(控訴人会社)へ復帰したものとされた例

【掲載誌】     労働判例847号69頁