出向先の労働条件が通勤事情等をも付随的に考慮して出向元と比べて著しく劣悪となるか否か、対象者の人選が合理性を有し妥当なものであるか否か、出向の際の手続きに関する労使間の協定が遵守されているか否か等の諸点を総合考慮して、出向命令が人事権の濫用に当たると解されるときは、当該出向命令は無効であるとされた例
大阪高等裁判所判決/平成12年(ネ)第796号
平成12年7月27日
出向命令無効確認請求控訴事件
【判示事項】 1 就業規則や労働協約において業務上の必要があるときには出向を命ずることができる旨の規定があり、それらを受けて細則を定めた出向協定が存在し、過去十数年にわたって相当数の従業員らが出向命令に服しており、所属する労働組合による出向了承の機関決定も存在する場合には、人事権の濫用にわたるとみうる事情がない限り、出向は有効であるとされた例
2 出向先の労働条件が通勤事情等をも付随的に考慮して出向元と比べて著しく劣悪となるか否か、対象者の人選が合理性を有し妥当なものであるか否か、出向の際の手続きに関する労使間の協定が遵守されているか否か等の諸点を総合考慮して、出向命令が人事権の濫用に当たると解されるときは、当該出向命令は無効であるとされた例
3 出向命令には権利濫用事由が認められないとして、当該出向命令の無効確認を求める控訴が棄却された例
【掲載誌】 労働判例792号70頁