破産者が支払不能等の破産原因事実の存在することを信用取引の相手方に対し単に黙秘し進んで告知しなかったことは破産法366条ノ9第2号にいう「詐術ヲ用ヒ」た場合に当たるか(消極)
大阪高等裁判所決定/平成元年(ラ)第128号
平成2年6月11日
免責不許可決定に対する即時抗告申立事件
【判示事項】 破産者が支払不能等の破産原因事実の存在することを信用取引の相手方に対し単に黙秘し進んで告知しなかったことは破産法366条ノ9第2号にいう「詐術ヲ用ヒ」た場合に当たるか(消極)
【判決要旨】 破産法366条ノ9第2号所定の「詐術ヲ用ヒ」たとは、破産者が借用取引の相手方に対し自己に支払不能等の破産原因事実のないことを信じさせ、あるいは相手方がそのように誤信しているのを強めるために、資産もしくは収入があることを仮装するなどの積極的な欺罔手段をとった場合もしくはこれと同視すべき場合を指すのであって、破産者が単に支払不能等の破産原因事実があることを黙秘して相手方に進んで告知しなかったことのみでは「詐術ヲ用ヒ」た場合には当たらない。
【参照条文】 破産法366の9
【掲載誌】 金融・商事判例868号14頁
金融法務事情1281号26頁