給与所得者等再生手続において、再生裁判所が認可した弁済計画について計画弁済額が可処分所得額の2年分に充たないという違法がある場合、再生債務者が再度計画案を修正し、提出し直すなどして認可決定を受けることができると解する余地があるとして、原決定を取り消し、事件を原審に差し戻した事例
福岡高等裁判所決定/平成14年(ラ)第368号
平成15年6月12日
再生計画認可決定に対する即時抗告事件
【判示事項】 1 個人再生手続において、生命保険契約における契約者貸付による債権が約定により既に相殺されたものとして、再生債権とすることはできないとした事例
【判決要旨】 1 本件給与所得者等再生手続において、再生債権とされている生命保険契約の契約者貸付による債権は、貸付の際の約定により既に相殺されたものであるから、再生債権とすることはできない。
2 本件給与所得者等再生手続における再生計画認可決定は、再生計画の計画弁済額が可処分所得額の2年分に満たないという違法があるため、取り消されるべきであるが、民事再生法24〇条3項所定の再生計画案修正を意見聴取決定までとする時期的限定は抗告審による認可決定取消しの場合にまで及ばす、再生債務者は再度修正した再生計画案を提出するなどして認可決定を受けることができると解する余地があり、再生計画を不認可とするか再生計画案の修正からやり直すかは原審で決定するのが相当であるから、事件を原審に差し戻す。
【参照条文】 民事再生法9
民事再生法240-1
民事再生法240-2
民事再生法240-3
民事再生法241-1
民事再生法241-2
【掲載誌】 判例タイムズ1139号292頁
金融法務事情1701号64頁