「火の国観光ホテル」なる営業表示を使用する旅館業者に対する「火の国」の呼称を生ずる営業表示の使用 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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「火の国観光ホテル」なる営業表示を使用する旅館業者に対する「火の国」の呼称を生ずる営業表示の使用差止請求が排斥された事例

 

最高裁判所第3小法廷判決/昭和53年(オ)第54号

昭和53年6月27日

商号使用差止請求事件

【判示事項】    「火の国観光ホテル」なる営業表示を使用する旅館業者に対する「火の国」の呼称を生ずる営業表示の使用差止請求が排斥された事例

【参照条文】    不正競争防止法1-1

【掲載誌】     判例タイムズ368号213頁

【解説】

 本件は、熊本市で「火の国観光ホテル」なる営業表示のもとに旅館業を営む原告が同市で「ニユー火の国ホテル」なる営業表示のもとに旅館業を営む被告に対し、不正競争防止法1条1項2号に基づき「火の国」なる営業表示の使用の差止めを求めたものである。

本件上告審判決は、原告(上告人)の商号に熊本市内での周知性を認めながら原告と他の企業主体とを区別する最重要部分である「火の国」の呼称について周知性を否定し、原・被告の営業表示につき誤認混同のおそれがないとした原判決の判断に法令解釈の誤り、理由齟齬があると主張した上告理由を排斥したもので、判示内容自体には特に紹介するものはないが、事案の内容から世上の注目を集めた事件なので紹介する。