被告らからマンションの専有部分を購入した原告らが,南側に隣接する土地に被告らが建築中のマンション | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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被告らからマンションの専有部分を購入した原告らが,南側に隣接する土地に被告らが建築中のマンションにより,日照阻害が生じたとして,被告らに対し,人格権又は財産権に基づき,建築工事の差止め及び慰謝料を請求した事案。

 

神戸地方裁判所判決/平成23年(ワ)第1073号

平成25年6月6日

建築禁止請求事件

【判示事項】    被告らからマンションの専有部分を購入した原告らが,南側に隣接する土地に被告らが建築中のマンションにより,日照阻害が生じたとして,被告らに対し,人格権又は財産権に基づき,建築工事の差止め及び慰謝料を請求した事案。

裁判所は,差止め請求については,本件マンションは完成していると認め,訴えの利益を欠くとし,不適法却下。慰謝料請求では,日照阻害の多いのは低層部分であること,原告マンションがN地区日照基準取扱要綱,日影規制の適用区域外等を考慮すると,原告らの被る日照阻害が受忍限度を超えたとは認められないとして,不法行為責任を否定したが,原告マンション販売について,日影規制等の適用外という特殊性は契約の重要事項であるから内容の説明義務があり被告らはこれを怠ったと認め,日照阻害の程度,親族との共同購入等を踏まえ,相当額の慰謝料を認めた事例

【掲載誌】     判例時報2261号153頁

       主   文

 1 本件訴えのうち,別紙物件目録1記載の土地上に建築予定の別紙物件目録2及び3記載の各建物の建築工事の差止めを求める部分をいずれも却下する。

 2 被告Y1,被告Y2及び被告Y3は,連帯して,原告A1,原告A4及び原告A5に対しそれぞれ50万円,原告A2及び原告A3に対しそれぞれ25万円,原告A7,原告A9,原告A10,原告A11及び原告A12に対しそれぞれ20万円,原告A6及び原告A8に対しそれぞれ10万円並びにこれらに対するそれぞれ平成24年5月26日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

 3 原告らの被告Y1,被告Y2及び被告Y3に対するその余の損害賠償請求並びに被告Y4に対する損害賠償請求をいずれも棄却する。

 4 訴訟費用は,被告Y1,被告Y2及び被告Y3に生じた費用と原告らに生じた費用との合計を10分し,その1を被告Y1,被告Y2及び被告Y3の負担とし,その余を原告らの負担とし,被告Y4に生じた費用を原告らの負担とする。

 5 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。