最高裁判所第3小法廷判決/昭和35年(テ)第3号
昭和35年10月18日
解雇効力停止仮処分請求事件
【判示事項】 ピケが違法とされる場合
【判決要旨】 使用者の工場が、高圧ガス取締法の適用を受ける危険施設で、関連工場と無関係に単独で操業を停止するときは爆発等の災害を生ずる虞があり、しかも全工場がオートメ化され、その中枢部である計器室における計器の操作はとくに綿密冷静な作業を要するという特殊事情にかんがみ、使用者側が、非組合員である係員等により、スト中も、危険を避けるための最少限度の操業を続けようとするにあたつて、多数のピケ隊員が計器室等に侵入し、退去要求に耳をかさず喧騒し、そのまま操業を続けるときは、作業員に何時計器の操作を誤らせるかもしれず、もしくはピケ隊員が直接計器の操作に手出しをすることにより、不測の災害を生ずるかもしれないという、直接切迫した危虞感を作業員等に与えることによつて、操業を停止させることは、ピケの正当の限界を越え違法である。
【参照条文】 労働組合法1-2
労働組合法8
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集14巻12号2528頁
判例タイムズ112号41頁
判例時報241号12頁