最高裁判所大法廷判決/昭和29年(あ)第2861号
本件は、きゆうの適応症として神経痛その他の病名を記載した広告ビラを配布したという法7条違反の事案に関するものであつて、同条が虚偽誇大にわたらない適応症の広告をも禁止する趣旨であるかどうか、もしこれを禁止する趣旨であるとすれば、特に表現の自由との関係において同条の合憲性如何が争点の中心となつている。
本判決は、きゆうの適応症を広告することも同条に違反するものと認めた上、国民の保健衛生の見地から、かかん制限は、憲法21条等に違反しないとする。
これに対し、垂水裁判官は、本件の如き広告の制限は、経済的活動ないし職業の自由の制限であつて、憲法21条の問題ではないとし、斎藤、藤田両裁判官は、虚偽誇大にわたらない単なる適応症の記載は、法7条の禁止に触れないとされる。
また河村(大)裁判官は技能の広告と見る立場から合憲説を支持し、河村(又)、奥野両裁判官は、違憲説をとられている。
本条と同旨の規定は、医療法(69条)にもあり、本判決の趣旨は、同条違反事件にも推し及ぼされるであろう。
昭和36年2月15日
【判示事項】 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法第7条の合憲性
【掲載誌】 最高裁判所刑事判例集15巻2号347頁
最高裁判所裁判集刑事137号147頁
裁判所時報324号1頁
判例タイムズ118号72頁