指名競争入札等に関する合意が独占禁止法2条6項にいう「公共の利益に反して」された不当な取引制限に | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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指名競争入札等に関する合意が独占禁止法2条6項にいう「公共の利益に反して」された不当な取引制限に当たるとされた事例

 

最高裁判所第2小法廷決定/平成10年(あ)第148号

平成12年9月25日

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律違反被告事件[東京都水道メーター談合事件上告審決定]

【判示事項】    指名競争入札等に関する合意が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律2条6項にいう「公共の利益に反して」された不当な取引制限に当たるとされた事例

【判決要旨】    指名競争入札等に参加する者らが、従前の受注割合と利益を維持することを主要な目的とし、幹事社会が入札ごとに決定して連絡する受注予定会社、受注予定価格のとおり受注できるように入札等を行うこととした合意は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の目的に実質的に反しないと認められる例外的なものには当たらず、同法2条6項にいう「公共の利益に反して」の要件に当たる。

【参照条文】    私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律2-6

          私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律3

          私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律89-1

【掲載誌】     最高裁判所刑事判例集54巻7号689頁

          最高裁判所裁判集刑事279号219頁

          裁判所時報1277号442頁

          判例タイムズ1045号131頁