警察官がマンション内のゴミステーションに捨てられたごみ袋の任意提出を受けて領置し,これを開封してその内容物を確認するなどした捜査手続が適法とされた事例
東京高等裁判所判決/平成30年(う)第540号
平成30年9月5日
建造物侵入,窃盗,特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律違反被告事件
【判示事項】 警察官がマンション内のゴミステーションに捨てられたごみ袋の任意提出を受けて領置し,これを開封してその内容物を確認するなどした捜査手続が適法とされた事例
【判決要旨】 マンション各階に設けられたゴミステーションに捨てられたごみ袋の占有が,遅くとも,マンション管理会社から清掃業務の委託を受けた清掃会社がゴミステーションから回収した時点で,それを捨てた者からマンション管理会社等に移転しており,警察官が,マンション管理会社の協力を得るなどした判示事実関係の下では,その所持者から上記ごみ袋の任意提出を受けて領置し,これを開封してその内容物を確認するなどした捜査手続(判文参照)は,適法である。
【参照条文】 刑事訴訟法221
刑事訴訟法222-1
刑事訴訟法111
【掲載誌】 高等裁判所刑事判例集71巻2号1頁
高等裁判所刑事裁判速報集平成30年211頁
判例タイムズ1466号103頁
判例時報2424号131頁