刑事損害賠償命令事件から民事訴訟手続に移行して,損害額及び過失相殺について審理判断された事例 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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大阪地方裁判所判決/平成22年(ワ)第3148号

平成22年7月26日

損害賠償請求事件

【判示事項】    刑事損害賠償命令事件から民事訴訟手続に移行して,損害額及び過失相殺について審理判断された事例

【参照条文】    犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律17

          犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律32

          犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律28

【掲載誌】     判例タイムズ1332号99頁

本件は,犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(以下「法」という。)17条に基づく損害賠償命令の申立てとしてされ,刑事被告事件に付随して審理されたが,その後,民事訴訟手続へ移行した事件である。事案は,Aの子であるXらが,Yは,Aに暴行を加えて死亡させたものであり,Xらは,AのYに対する不法行為に基づく損害賠償請求権を相続により取得したとして,Yに対し損害賠償を請求したものである。

 2 損害賠償命令事件は,①その裁判に対する異議申立てがなされると,通常の民事訴訟手続として取り扱われることとなるほか(法27条,28条),②損害賠償命令手続において,同事件を終了させる旨の決定がなされた場合には,民事訴訟手続に移行する(法32条,28条)。そして,上記②に関連して,刑事被告事件の係属する裁判所(以下「刑事裁判所」という。)は,特別の事情がある場合を除き,4回以内の審理期日で,損害賠償命令事件の審理を終結しなければならない(法24条)。したがって,例えば,刑事被告事件が本格的な否認事件である場合や,自白事件であっても,損害賠償命令手続において,損害額について争いがあったり,過失相殺や損益相殺などの主張がなされると,4回以内の審理期日で同事件の審理を終結することができず,民事訴訟手続に移行することがあり得る。本件も,おそらくそのようなケースであると思われる。