最高裁判所第1小法廷判決平成9年3月13日
当選無効及び立候補禁止請求事件
【判示事項】 1 公職選挙法251条の3と憲法前文、1条、15条、21条、31条
2 公職の候補者を当選させる目的で会社の指揮命令系統を利用して選挙運動を行った右会社の代表取締等が公職選挙法251条の3第1項に規定する組織的選挙運動管理者等に当たるとされた事例
【判決要旨】 1 公職選挙法251条の3の規定は、憲法前文、1条、15条、21条、31条に違反しない。
2 会社の代表取締役Aが、公職の候補者甲を当選させる目的の選挙運動を会社を挙げて行おうと企図し、従業員の朝礼及び下請業者との会食において甲にあいさつをさせ、投票及び投票の取りまとめを依頼するなどの選挙運動をする計画を会社の幹部らに表明した上、これを了承した右幹部らのうちB及びCに各人の役割などの概括的な指示をし、B及びCは、他の幹部や関係従業員に指示するなどして、朝礼及び会食の手配と設営、後援者名簿用紙の配布等の個々の選挙運動を実行させ、要請に応じた甲の出席した朝礼及び会食の席上、Aが会社として甲を応援する趣旨のあいさつをし、甲自らも同社の従業員又は下請業者らの応援を求める旨のあいさつをしたなど判示の事実関係の下においては、A、B及びCは、公職選挙法251条の3第1項に規定する「組織的選挙運動管理者等」に当たる。
【参照条文】 公職選挙法251の3
憲法1
憲法15
憲法21
憲法31
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集51巻3号1453頁