最近のパワハラ退職強要事案~東京都ほか(水上署舟艇課の海技職員)事件 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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東京都ほか(水上署舟艇課の海技職員)事件・東京高等裁判所判決平成22年1月21日労働判例1001号5頁

【判示事項】 1 水上署舟艇課の海技職員として採用,配置された1審原告Xが,退職を強要する意図から職場で嫌がらせを受けたとして損害賠償を求めた件につき,舟艇課の職員や水上署の幹部においては,Xの休職(腰椎椎間板ヘルニア治療)前の勤務態度にかんがみて,休職期間満了に伴うXの職場復帰を積極的に受け入れるというよりは,むしろ,Xには任意に退職してもらって職場の平穏と円滑な業務の遂行を維持するほうがより望ましいという考えの下に,Xに依願退職を働きかけていこうという合意が,少なくとも暗黙のうちに多数の意思によって形成され,1審被告A課長らによって不法行為と評価される本件各行為(1審別紙番号4~7,11~14,および同15のうちの警備艇の乱暴な操縦行為)が行われたものと認められ,上記意思はXの復職後も維持されていたとされた例

2 上記1の事情を考慮しても,1審別紙番号1~18中のその他の行為については,Xに対する不法行為を構成するということはできないとして,同1~8の行為を全体として不法行為と認めた1審判断が変更された例

3 A課長らの上記各不法行為につき,国家賠償法1条1号に基づき1審被告東京都(Y1)の損害賠償責任を認め,Aら個人の損害賠償責任を否定した1審判断が維持された例

4 1審別紙番号15の事実中の平成17年7月29日の行為(警備艇の乱暴な操縦)により低髄液圧症候群に罹患したとするXの2審追加主張が,それらの間の相当因果関係を肯定することは困難であるとして退けられた例

5 Xの損害につき,合計165万円(慰謝料150万円,弁護士費用15万円)が相当とされ,1審認容額(合計300万余円)が減額変更された例