公職選挙法251条の2及び211条の規定は、憲法13条、15条及び31条に違反するものではない。 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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最高裁判所第3小法廷判決昭和39年10月13日

当選無効請求

【判示事項】 連座制による当選無効の制度は,選挙制度の本旨にもとるものではなく,憲法13条,15条または31条に違背せず,さらに憲法12条によって連座制の立法を非難するのは,論理の前提を欠くとして棄却した事例

【判決要旨】 公職選挙法第251条の2及び第211条の規定は、憲法第13条、第15条及び第31条に違反するものではない。

【参照条文】 憲法13

       憲法15

       憲法31

       公職選挙法211

       公職選挙法251の2

【掲載誌】  最高裁判所裁判集民事75号719頁

       主   文

    本件上告を棄却する。

     上告費用は上告人の負担とする。

       理   由

 上告代理人の上告理由第1点について。

  論旨は、本件に適用された公職選挙法251条の2及び211条の各規定は、憲法12条、13条、15条及び31条に違反し、無効のものというにある。しかし、これら公職選挙法の規定の定めるいわゆる連座制による当選無効の制度は、選挙運動者の悪質な選挙運動を抑止し、選挙の公明適正を確保するためにきわめて効果的であり、決して選挙制度の本旨にもとるものではなく、これら法律規定の本件における適用が憲法13条、15条または31条に違背するところのないことは、当裁判所大法廷が昭和36年(オ)第1027号事件及び同年(オ)第1106号事件につき同37年3月14日言い渡した判決(民集16巻3号530頁及び537頁参照)の趣旨に徴しても明らかである。論旨は、なお、憲法12条違反を主張するが、憲法の保障する国民の権利、自由は、また国民の義務と責任を伴うことを宣言する趣旨の同条によって連座制の立法を非難するのは、そもそも論理の前提を欠くものであって、判断のかぎりでない。論旨は採用することができない。

  同第2点について。

  論旨は、公職選挙法251条の2、1項2号に掲げる出納責任者とは、実質的に選挙運動に関する収支にたずさわり出納責任者としての法定の職務を行なつた者を指すものとし、原判決が、これを出納責任者としての事務を実際行なつたかどうかには関係ないものと解して本件の連座を認めたのをもって、法律の解釈適用を誤つたものというにある。しかし、原判決は、証拠に基づいて、上告人の出納責任者として適法に届け出でられた訴外皆川勇平が上告人の選挙運動に関する収支にたずさわっていたことを認定し、これに反する上告人の事実の主張を肯認しがたい旨判示しているのであるから、所論のような見解の当否を審査するまでもなく、原判決が上告人の当選を無効とした判断は正当であって、論旨は理由がないものといわなければならない。

  よって、民訴法401条、95条、89条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

          最 高 裁 判 所 第 3 小 法 廷