医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされて | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされていたとしても,当該年俸の支払により時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということはできないとされた事例

 

最高裁判所第2小法廷判決平成29年7月7日

『平成29年重要判例解説』労働法3事件

医療法人社団康心会事件

地位確認等請求事件

【判示事項】 医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされていたとしても,当該年俸の支払により時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということはできないとされた事例

【判決要旨】 医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされていたとしても,当該年俸のうち時間外労働等に対する割増賃金に当たる部分が明らかにされておらず,通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することができないという事情の下では,当該年俸の支払により,時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということはできない。

【参照条文】 労働基準法37

【掲載誌】  最高裁判所裁判集民事256号31頁

       裁判所時報1679号163頁

       判例タイムズ1442号42頁

       判例時報2351号83頁

       労働判例1168号49頁