労働者の採用時におけるHIV抗体検査の適法性―東京都(警察学校・警察病院)事件 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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東京地方裁判所判決平成15年5月28日

『平成15年重要判例解説』労働法6事件

東京都(警察学校・警察病院)事件

各損害賠償請求事件

【判示事項】 一 労働者の採用時におけるHIV抗体検査はプライバシー侵害にあたるが、検査の実施に客観的・合理的必要性があり、本人の承諾がある場合に限り違法性が阻却される

ニ 警視庁警察官に採用された者が採用時に同意なくして、合理的必要性も無いHIV抗体検査を受けさせられたことに、陽性との結果を示されて辞職を勧奨され辞職に至ったことは、違法な公権力の行使であるとして国家賠償責任が認められた事例

三 医療機関がHIV抗体検査を行うに当たり、被験者に実施及び結果通知について同意の有無を確認せず、漫然と検査を実施し、その結果を依頼者に伝えることはプライバシーを侵害する不法行為に当たるとした事例

【参照条文】 民法709

       労働安全衛生法66

       国家賠償法1-1

【掲載誌】  判例タイムズ1136号114頁

       労働判例852号11頁