降車時の負傷と自動車保険契約の搭乗者傷害特約にいう送迎車の運行起因性 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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最高裁判所第2小法廷判決平成28年3月4日

『平成28年度重要判例解説』商法13事件

保険金請求本訴,不当利得返還請求反訴事件

【判示事項】 老人デイサービスセンターの利用者が当該センターの送迎車から降車し着地する際に負傷したという事故が,当該送迎車に係る自動車保険契約の搭乗者傷害特約にいう当該送迎車の運行に起因するものとはいえないとされた事例

【判決要旨】 老人デイサービスセンターの利用者が当該センターの送迎車から降車し着地する際に負傷したという事故は,(1)当該送迎車の運転を担当した当該センターの職員が降車場所として危険な場所に当該送迎車を停車しておらず,(2)上記利用者が当該送迎車から降車した際に上記職員による介助を受けるという当該送迎車の危険が現実化しないような一般的な措置がされていたなど判示の事情の下においては,当該送迎車の運行が本来的に有する危険が顕在化したものであるということはできず,当該送迎車に係る自動車保険契約の搭乗者傷害特約にいう当該送迎車の運行に起因するものとはいえない。

【参照条文】 保険法第4章 傷害疾病定額保険

       民法91

【掲載誌】  最高裁判所裁判集民事252号23頁

       裁判所時報1647号80頁

       判例タイムズ1424号115頁

       金融・商事判例1498号44頁

       金融・商事判例1489号18頁