第11 映画の著作物に出演等をする実演家の著作隣接権
実演家(俳優、音楽家など)などの著作隣接権については、著作権法90条以下に規定がある
実演とは「著作物を、演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること(これらに類する行為で、著作物を演じないが芸能的な性質を有するものを含む。)」をいう(2条1項3号)。
実演家とは「俳優、舞踊家、演奏家、歌手その他実演を行う者及び実演を指揮し、又は演出する者」をいう(2条1項4号)。
(録音権及び録画権)
第91条 実演家は、その実演を録音し、又は録画する権利を専有する。
2 前項の規定は、同項に規定する権利を有する者の許諾を得て映画の著作物において録音され、又は録画された実演については、これを録音物(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)に録音する場合を除き、適用しない。
映画の著作物に実演する場合、ワンチャンス主義により、実演家は最初の1回だけ対価を得るが、例えば、音楽をサントラ盤にする場合には、別途の契約・対価が必要となる(中山信弘『著作権法』340頁)。