第3 意思表示の瑕疵
○ 錯誤について
1 錯誤について、民法改正提案は、判例理論の明文化。
我妻説は動機表示説の代表として引用されている。
民法改正提案は、錯誤の効果を無効から取消に変更すると民法改正提案。現行民法との違いは、①主張の期間制限、②第三者の保護、③追認や法定追認の可否、④第三者からの錯誤の主張の可否
上記④について、最判昭和45年3月26日民集 第24巻3号151頁の判旨は以下のとおりである。
「第三者が表意者に対する債権を保全する必要がある場合において、表意者がその意思表示の要素に関し錯誤のあることを認めているときは、表意者みずからは該意思表示の無効を主張する意思がなくても、右第三者は、右意思表示の無効を主張して、その結果生ずる表意者の債権を代位行使することが許される。」
○ 詐欺について
詐欺について、民法改正提案は、沈黙による詐欺を新設。