芸能人やスポーツ選手で、高額の「慰謝料」を支払って離婚したなどという記事をマスコミでよく見かけることがあります。
一般の方も、夫が高額の年収だと、高額の「慰謝料」をもらえると誤解されている方がいます。
正確に言えば、「慰謝料」は、行為の性質、結果の重大性などによって、いわゆる裁判での相場が決まっており、年収によって左右されることは、余りありません。
たとえば、子供がいる配偶者が浮気して離婚という結果を生じても、「慰謝料」の相場は、婚姻期間の長短、行為の悪質性にもよりますが、せいぜい100万円~300万円です。
夫の年収によって左右されるのは、以下のものです。
・離婚前
別居中の婚姻費用(子供の養育費も含む)
・離婚時
財産分与
(夫婦が婚姻期間中に共同で築いた財産の約半分を、一般的に夫が妻に支払う。日本では、妻が夫名義の財産形成に寄与しても、夫の単独名義になっていることが従来は多かったため。
ただし、夫婦共働きのような場合は、例外となる。
どちらか一方が結婚前または離婚後に得た財産(固有財産)、相続によって得た財産は含まれない。)
子供の養育費。ただし、夫の年収だけでなく、妻の年収も考慮される。