前回の記事を書いた時から、毎日同じような状態の日が続いていました。
悪くもならないけど、良くもならない。
相変わらず、口を開けて呼吸して、声かけしても反応なく、ほとんど目を閉じた状態でした。


12月5日、入院して丸一ヶ月です。
Ao先生に会うことができました。

まず、シチコリンについては、どこか海外で、重大な副作用があって、それ以来この病院では使用を中止にしているとのことでした。
動きが悪い点について、ドーパミンの欠乏からきているとの判断から、エルドーパという薬を使い始めたとのことでした。
これはパーキンソン病に使われる薬らしいです。
いろいろと試してみて下さっているようです。

アリセプト(ドネペジル)について、今も効いているのかどうか知りたい、効いていないのなら薬は害にしかならないので、止めてしまった方がいいとおっしゃいました。
確かに言われてみればその通りです。
アリセプト7.5mgを続けて、不穏暴力の時期を経て、やっとの思いで1.5mgまで減量してきましたが、それでいいのかどうなのか、確信があるわけではありませんでした。
その日から既に始めていたようで、当面5mgで様子をみるとのことでした。
もしも、まだ効いているようなら、減らしていって維持量を見つけて下さるそうです。
とても納得のいくお話でした。

それから、イーケプラについては、素人にもわかりやすく、次のような説明をして下さいました。
抗てんかん薬は、神経を遮断して信号がいかないようにするものである。
例えば10本ある神経のうち、2本を遮断していたけど、長期間服用することによって、それが4本になったり5本になったりすることがある。
今回、動きが悪くなった原因を探るため、一旦イーケプラを中止してみたい。
それによって、てんかんの発作が起きるかもしれないけど、まぁ、ここは病院だからとおっしゃいました。
翌週あたりから中止してみるとのことでした。

もしもイーケプラを中止して、良い結果がでて、もう飲ませないとなったとき、退院後またてんかん発作に怯えるようになる可能性があるなあとは思いました。
でも、その時点の夫の様子を見ると、もうなにも失うものはない..という感じでしたし、ここは先生にお任せしようと腹を決めました。

日中ほとんど眠った状態なのは、メラトニンがうまく働いていないからだとして、それをうまく調整させるため、午前中1~3時間、車いすに乗せて、看護ステーションに連れて行ってるそうです。
夫の病室は北東を向いていて、明るいけどもおそらく直射日光は入りません。
看護ステーションは、朝日が当たる場所にあるため、そこに連れて行って日光を当てているとのことでした。
リハビリがない限り、ずっと寝かせっぱなしだと思っていましたので、それを聞いてその意味でも嬉しくなりました。
奥さんが来ている間も、できるだけ起こしておいてくださいと言われました。
その方が夜よく眠れるからとのことでした。

リハビリは、やりすぎるかもしれない(痛いかもしれない)位、やっているとのことでした。
関節が固まるといけないからとおっしゃっていました。
なんかとても安心しました。

ちょっと声を潜めて、先生に聞いてみました。
もう肺炎は治ったのに、置いて頂いていいんですか?と。
先生は、実は、あまりよくはない、でも、まだやれることがあるから、頑張りますと答えて下さいました。
やれることがなくなった時には、またご相談しなくちゃいけないけどもと言われました。

先生が、夫をなんとかいい状態にして下さろうとしているのがわかりました。
結果がどうなるのかわからないけど、希望がでてきました。



翌日面会に行ったとき、なんとなく今までと違うのを感じました。
目を開けている時間が長く、反応がいい感じです。
どうしても下あごが下がり、口を開けて呼吸をするので、何度もあごを持ち上げて口を閉ざしていました。
すぐ目を閉じてしまいそうになるので、寝ちゃダメ!口は閉じて、目は開けるの!と何度も言った後、うるさい?って聞いたら、ニヤッと笑いました。
布団を直して、これでいい?と聞いたら、なんと、いいよと答えました。
アリセプト、もしかして効いているんでしょうか。




          
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