先週の土曜日は、お世話になっているお泊まりデイの秋祭りでした。
素晴らしいお天気に恵まれて、ひなたでは汗ばむほどの陽気でした。

いつもなら土曜日からお泊まりデイにお願いするのですが、土曜日の朝、入浴介助に来てもらうことが、人員的にきつそうだったので、それならばと金曜の夜からお願いしていました。

土曜のお昼近く、デイを訪ねました。
職員さんたちの、気合いの入った手作りの飾り付けがされていて、外にはやはり職員さん達の模擬店が出ていました。
夫は私が来る少し前まで、外で私を待っていてくれたそうです。
お祭りの会場の、いつもは通常型のデイで使われる広い部屋に、車いすに乗せられて、夫がいました。
私を認めたように、表情を動かしてくれました。
ついていてくれた職員さんは私が引き継ぐと、慌ただしくどこかへ行ってしまいました。

まもなく、揃いの半被を着た職員さん達に担がれた手作りの御神輿が会場に入って来て練り歩き、次にはデイの社長さんが扮する神主の入場です。
社長さんのご挨拶と、本職はだしの祝詞で、お祭りが始まりました。

毎年、この時期に秋祭りがあり、去年も参加しました。
去年は、多少危なっかしかったけど、夫は歩けていましたので、二人で模擬店をあちこち覗いて、楽しく過ごしました。

模擬店は、去年と同じく、やきそば、おいなりさん、けんちんそば、おでん、焼き鳥、わたあめ、ヨーヨー釣り、豪華景品(!?)がもらえる輪投げ会場などがありました。
食べ物は全部職員さん達の手作りです。
来場者は首にぶら下げられるようになっている食券セットを買って、好きな物を食券と交換するシステムです。
食券を買おうとしたら、顔見知りの職員さんが、いいからいいからと言って、自分の首にかけていた食券を私の首にかけてくれました。(内緒?(´v`))

さて、何か食べよ~と思い、けんちんそばを買いました。
そこでハタと気がついたのですが、車いすを押しながら、けんちんそばは持てないっ。(笑
売り子の職員さんが、車いすを交代してくれて、テーブルが並べてある普段駐車場になっている中庭まで押していってくれました。

中庭のテーブルは、既にほぼ満員で、やっと見つけてもらった隙間に車いすを入れてもらいました。
そこは陽光を遮るものがなく、真っ正面から夫の顔に日が当たる場所でした。
私は、忙しそうにしている職員さんを捕まえて、部屋から帽子をとってきてもらいました。
他の何人かの人達も、帽子を用意してもらっていました。

考えなしに、けんちんそばを選んだのを後悔しました。
エプロンを持って来ていないので、つゆを飛ばさないように食べさせるのが大変でした。
半分も食べないうちに、口を開けなくなりました。
おいなりさんや、焼き鳥なら食べるかなと、もらってきました。
おいなりさんは1個、焼き鳥は2本食べました。

そうしているうちに、どんどん夫の顔が赤らんできました。
どうみても具合悪そうなので、熱を測ってもらったら37.6度!ひゃぁ~!。
慌てて室内に連れて行ってもらいました。
お祭りの会場になっている部屋の片隅にベッドがありましたが、既に先客がいて横になっていました。
おそらくこの方も熱中症?気味で休まれていたのかも。

そのベッドのそばで、車いすのまま、夫は座っていました。
職員さんが、保冷剤と、マスクを持って来ました。
何するのかと思ったら、マスクで保冷剤を包んで、それを額に当てました。
...なるほど。
冷たすぎないかなと心配になりましたが、やむを得ません。
しばらくしてベッドの人が気分よくなったようで、立ち上がって場所をあけてくれました。

一人でベッドに移すのは危険なので、私はまた忙しそうにしている職員さんに声をかけてお願いしました。
その職員さんは、一人じゃできないからと、別の職員さんを呼びました。
もしもし~、私がここにいるんですけど....。
そう言う間もなく、別の職員さんが来たので、私はそばで傍観することにしました。

二人の職員さんが夫を立ち上がらせて、強引に向きを変え、ベッドに座らせました。
見ていてはらはらするほど危なっかしいやりかたでした。
あげくに、座った場所が悪いけどいいや、頭の向きを反対にしようと言って、そのまま寝かせました。

ベッドは頭の方が少し持ち上がっていました。
そこに逆向きに寝かせられたので、足の方が高い状態です。

さすがにこれじゃまずいと思ったのか、片方の職員さんが、夫を抱え上げて向きを変えました。
あー危ないと思いながら、咄嗟に手出しも出来す見守るしかありませんでした。
やっぱり最後は、ドサッと落とされました..。
わざと乱暴に扱っているわけではなく、重い夫を一人で持ち上げられたということに、感心もしました。
でも、自分では身動きもできず、なすがままに、ベッドに落とされた夫が可哀想でした。

ともかく夫はベッドに落ち着きました。
そこへ、顔見知りの看護師の職員さんが来て、アイスノンを頭の下に入れてくれました。
しばらくして熱を測ってみると、36.8度まで下がっていました。

お祭りもたけなわで、いろいろな出し物が始まっていました。
夫は顔色も普通に戻り、もぞもぞ動き始めたので、もう大丈夫と思い、起こすことにしました。
また職員さんにきてもらい、今度は私が立ち上がらせて、そばにあった椅子に腰掛けさせるまでを手伝ってもらいました。

私たちがいた場所は部屋の片隅なので、その前には大勢の人がいて、出し物はよく見えませんでした。
利用者さんの家族で、クラリネットの演奏をする方がいて、プロ級の腕前です。
去年聴いて楽しみにしていましたが、今年も演奏をして下さいました。
その後は、毎年恒例の水戸黄門の寸劇です。
社長さん扮する水戸黄門と、職員さんたちの助さん格さん、悪役お代官にさらわれ役の娘など、毎年ストーリーは同じながら、年々洗練されてきています。

それが済んで、トイレ休憩がありました。
寸劇にでなかった職員さんたちが、忙しそうに、利用者さんたちをトイレに連れて行っています。
夫も連れて行きたかったけど、トイレに行くまで狭い隙間を車いすで通れそうもなく、また、私一人では、車いすから便座への移乗ができないので、あきらめました。
誰か来てくれないかなと思いましたが、結局誰も来ませんでした。
見てると、自分で歩ける人達だけを連れて行っていたようです。
車いすの人は、パットで処理ということなんでしょうね。

実は目の前に、Sさんという認知症デイ担当の職員さんがいました。
数回顔を合わせたことがあって、知らないわけじゃなく、頼めばよかったかもですが、この人はMyさん情報に依れば、利用者さんが、トイレに行きたいと騒いでいても、聞こえないふりしてあっちに行っちゃう人だそうです。
夫をベッドへ寝かせたり起こしたりしていた間中、こちらを振り向きもしませんでした。
背中から、私に声かけないで!というオーラが出ていました。
Myさんの言っていたことが納得できました。(笑

紅白にわかれて、玉入れ競争がありました。
もちろん夫は参加できません。
そうしている間に、夫は、手を前に持って行くようになりました。
見ると、失禁した尿が漏れて、ズボンまで浸みだしていました。
もう遠慮している場合じゃないので、また職員さんを呼びました。
職員さんは、濡れたパットを新しいのに取り替えてはくれましたが、パンツやズボンは後で二階に上がってから替えますとのことでした。

このデイは、通常型のデイサービスと、認知症対応デイサービスとがあり、認知症対応は二階にあります。
古いマンションの一部を使っていて、それぞれの部屋への相互の連絡はありません。
エレベーターもなく、外階段を使っての登り降りです。
車いすの人は、階段にレールを設置し、人力で引き上げています。
お泊まりする部屋も二階で、荷物も全て二階においてあります。

こうした状況なので、仕方ないなと思いました。
夫が歩ける状態なら、なんてことはないのにな..。
歩けないことが、なんと不自由なことなのか。
全てのことが、私一人では処理できなくなってしまっていて、結果、夫に不快な思いをさせてしまいました。
私がちゃんとして上げられないのがもどかしく、夫が可哀想な一日でした。






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