2年半ほど前から、毎週末をお泊まりデイにお願いしています。
当初は、夫の暴力がひどく、それから逃れるための緊急避難的な存在でした。
あんなに不穏な状態の夫の面倒をよくみてくださったと感謝しています。
暴力が収まって来た頃、今度は不幸な入院があり、戻ってきた夫は身体介助が必要な別人になっていました。
これまでとは違って、本格的に「介護」をしなければならなくなりました。
経験も無く、慣れないことをやって疲れきり、やっぱり週末はお泊まりデイにお願いしてのしばしの休憩が必要でした。
そんなわけで、引き続きお泊まりデイに頼り切りの生活が、今も続いています。
お泊まりデイにもいろいろあります。
最初にお願いしたお泊まりデイはひどかったです。
認知症対応を謳っていながら、暴力から逃れたくてお願いしているのに、興奮状態の夫を今すぐ引き取りに来いと言われた時には唖然としました。
ここの責任者は、それまで介護関係には無縁だった人で、ビジネスとしてこのお泊まりデイのフランチャイズを始めたようでした。
スタッフもほとんど認知症患者を扱う教育がなされてないようでした。
ずっとお願いしているお泊まりデイは、トップの方が利用者本位に物事を考えて下さっているし、現場の責任者もとても頼りになる方です。
もちろん、大勢いるスタッフの中には、なんだかなと思う人もいますけど、全体的に見て、ほんとにいいところに巡り会えたと感じています。
そんな中、特養のショートステイが、先月から本格的に始まりました。
月のうちの週末の一回をこちらのショートステイに当てる形にしました。
先々週の土曜午後から、火曜日の午後までの3泊が、2回目のショートステイでした。
先月も今月も、二日目になる日曜日に特養を訪問しました。
日曜はショートステイの担当の人が休みなので、スタッフは特養の人達のみと聞いていたからです。
この特養は、古いタイプの特養で、入居者は4人部屋に入ります。
海側の見晴らしのいい部屋は女性専用です。
男性は、人数が少ないこともあって、道路側の部屋が割り当てられています。
この入居者さん達に混じって、極く少数のショートステイの利用者さん達がいます。
ショートステイの場合は、個室が用意されます。
それほど広くはありませんが、一人には充分な広さで、専用の洗面所、トイレがついています。
バルコニー越しに、素晴らしい海の景色が広がっています。
いろいろな事がきちんとしていて、安心感があります。
ショートステイの担当の方も、なるべくこちらの意向に沿うように、努力して下さっています。
でもやっぱり...
訪問したときに、危惧していたことが現実だとわかりました。
私が特養に着いたとき、夫は、ホールの椅子にぼんやり座っていました。
呼びかけても反応がありません。
立ち上がらせようとしたら、立ち上がれませんでした。
スタッフの手を借りて、立ち上がらせました。
すぐ腰砕けになり、その場にしゃがみそうになりました。
一体どのくらい、座りっぱなしでいたのでしょうか..。
お願いしているお泊まりデイが、ほんとによくして下さって、他を使う必要がなかったせいもありますが、私がこれまでショートを使わなかった理由がこれです。
デイとショートは根本的に違います。
デイと違って、圧倒的に利用者の人数に比べてスタッフの数が少ないです。
一人一人に対応できるわけはありません。
ショートはあくまで生活の場ですから、トイレ介助に連れて行く以外は、積極的に歩かせてくれたり、なにかしらの働きかけはしてくれません。
必要な介助はしてくれるけど、それ以外どのように過ごすかは当人次第です。
活発で活動的な人ならばそれでいいでしょうが、夫の場合は、自分から何かをするということがありません。
座らせられたらずっと座ったっきりになってしまいます。
誰も話しかけてくれるわけでもなく、例え話しかけられたにしても返事はできませんので、ずっと一人で放っておかれることになります。
広いホールで、周囲には大勢の人達がいるのに、たった一人で何を思って時を過ごしていたのでしょうか。
見知らぬ場所で、時が過ぎるのをただただ待つしかない状態でした。
ぼんやりとして、体の機能も格段に落ちていたのも無理はありません。
ホールに繋がって、中庭を囲むように回廊がありました。
その廊下には、壁に沿ってずっと手すりがついていました。
なんとか、その廊下まで連れ出して、お散歩をしました。
手すりを使っての移動はできないので、両手引きで歩かせました。
1メートル歩く度に、手すりに寄りかからせて休みました。
そしてまた1メートル..
おそらく一周40メートル位なものだと思いますが、そこを1時間位かけて歩きました。
三周した頃には、片手引きでもなんとか歩けるようになっていました。
日曜以外は、ショートの担当の人がいるので、時間があれば、午前1回午後1回は歩かせて欲しいとお願いしてあります。
おそらくそうして下さったとは思うのですが、先月も今月も、家に戻った時はひどい状態で、外階段を登ることができず、抱え上げられるようにして、家に入りました。
いずれ特養にお世話にならざるを得ないかもと思うと、月一度のショート利用をやらないわけにはいかず、苦しいところです。
せめてスタッフの手薄な日曜に、毎回訪問して一緒に過ごし、少しでも機能低下を食い止めるしかないなと思っています。
いつもありがとうございます。
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当初は、夫の暴力がひどく、それから逃れるための緊急避難的な存在でした。
あんなに不穏な状態の夫の面倒をよくみてくださったと感謝しています。
暴力が収まって来た頃、今度は不幸な入院があり、戻ってきた夫は身体介助が必要な別人になっていました。
これまでとは違って、本格的に「介護」をしなければならなくなりました。
経験も無く、慣れないことをやって疲れきり、やっぱり週末はお泊まりデイにお願いしてのしばしの休憩が必要でした。
そんなわけで、引き続きお泊まりデイに頼り切りの生活が、今も続いています。
お泊まりデイにもいろいろあります。
最初にお願いしたお泊まりデイはひどかったです。
認知症対応を謳っていながら、暴力から逃れたくてお願いしているのに、興奮状態の夫を今すぐ引き取りに来いと言われた時には唖然としました。
ここの責任者は、それまで介護関係には無縁だった人で、ビジネスとしてこのお泊まりデイのフランチャイズを始めたようでした。
スタッフもほとんど認知症患者を扱う教育がなされてないようでした。
ずっとお願いしているお泊まりデイは、トップの方が利用者本位に物事を考えて下さっているし、現場の責任者もとても頼りになる方です。
もちろん、大勢いるスタッフの中には、なんだかなと思う人もいますけど、全体的に見て、ほんとにいいところに巡り会えたと感じています。
そんな中、特養のショートステイが、先月から本格的に始まりました。
月のうちの週末の一回をこちらのショートステイに当てる形にしました。
先々週の土曜午後から、火曜日の午後までの3泊が、2回目のショートステイでした。
先月も今月も、二日目になる日曜日に特養を訪問しました。
日曜はショートステイの担当の人が休みなので、スタッフは特養の人達のみと聞いていたからです。
この特養は、古いタイプの特養で、入居者は4人部屋に入ります。
海側の見晴らしのいい部屋は女性専用です。
男性は、人数が少ないこともあって、道路側の部屋が割り当てられています。
この入居者さん達に混じって、極く少数のショートステイの利用者さん達がいます。
ショートステイの場合は、個室が用意されます。
それほど広くはありませんが、一人には充分な広さで、専用の洗面所、トイレがついています。
バルコニー越しに、素晴らしい海の景色が広がっています。
いろいろな事がきちんとしていて、安心感があります。
ショートステイの担当の方も、なるべくこちらの意向に沿うように、努力して下さっています。
でもやっぱり...
訪問したときに、危惧していたことが現実だとわかりました。
私が特養に着いたとき、夫は、ホールの椅子にぼんやり座っていました。
呼びかけても反応がありません。
立ち上がらせようとしたら、立ち上がれませんでした。
スタッフの手を借りて、立ち上がらせました。
すぐ腰砕けになり、その場にしゃがみそうになりました。
一体どのくらい、座りっぱなしでいたのでしょうか..。
お願いしているお泊まりデイが、ほんとによくして下さって、他を使う必要がなかったせいもありますが、私がこれまでショートを使わなかった理由がこれです。
デイとショートは根本的に違います。
デイと違って、圧倒的に利用者の人数に比べてスタッフの数が少ないです。
一人一人に対応できるわけはありません。
ショートはあくまで生活の場ですから、トイレ介助に連れて行く以外は、積極的に歩かせてくれたり、なにかしらの働きかけはしてくれません。
必要な介助はしてくれるけど、それ以外どのように過ごすかは当人次第です。
活発で活動的な人ならばそれでいいでしょうが、夫の場合は、自分から何かをするということがありません。
座らせられたらずっと座ったっきりになってしまいます。
誰も話しかけてくれるわけでもなく、例え話しかけられたにしても返事はできませんので、ずっと一人で放っておかれることになります。
広いホールで、周囲には大勢の人達がいるのに、たった一人で何を思って時を過ごしていたのでしょうか。
見知らぬ場所で、時が過ぎるのをただただ待つしかない状態でした。
ぼんやりとして、体の機能も格段に落ちていたのも無理はありません。
ホールに繋がって、中庭を囲むように回廊がありました。
その廊下には、壁に沿ってずっと手すりがついていました。
なんとか、その廊下まで連れ出して、お散歩をしました。
手すりを使っての移動はできないので、両手引きで歩かせました。
1メートル歩く度に、手すりに寄りかからせて休みました。
そしてまた1メートル..
おそらく一周40メートル位なものだと思いますが、そこを1時間位かけて歩きました。
三周した頃には、片手引きでもなんとか歩けるようになっていました。
日曜以外は、ショートの担当の人がいるので、時間があれば、午前1回午後1回は歩かせて欲しいとお願いしてあります。
おそらくそうして下さったとは思うのですが、先月も今月も、家に戻った時はひどい状態で、外階段を登ることができず、抱え上げられるようにして、家に入りました。
いずれ特養にお世話にならざるを得ないかもと思うと、月一度のショート利用をやらないわけにはいかず、苦しいところです。
せめてスタッフの手薄な日曜に、毎回訪問して一緒に過ごし、少しでも機能低下を食い止めるしかないなと思っています。
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