北ローヌで有名なACに移っていきたいと思います
まずは、最北に位置するコート・ロティ。『焼かれた斜面』という意味を持つ、コート・ロティは、その意味の通り、風を避けられる小さな渓谷に築かれた、切り立った狭い段々畑でブドウの樹は栽培されています。
ここでは、シラーに20%までヴィオニエを加えることが許されていて、このブレンドを真似たニューワールドワインもあります。
色が濃く、フルボディ、スパイシーで花のような爽やかさと上品な舌触りがあります。
コンドリューACは、コート・ロティの南に位置し、ヴィオニエだけで造られる白ワインを特徴とします。良いものは、日当たりのよい急勾配の斜面に築かれた段々畑で、収獲量の少ない古木から造られたワインです。
コート・ロティもコンドリューも言わずもがな、お高いですよ
コンドリューの生産地域の中に、シャトー・グリエACがあり、これは単一畑になっています。生産しているワインは、コンドリューに似ています。
さて、コンドリューを南下、かなり南まで広がっているのが、サン・ジョセフAC。ここで造られるのは、ほとんどシラーの赤ワインで、一部、マルサンヌとルーサンヌから白ワインが造られています。
ここは、ローヌ・ワインの人気とともに栽培面積が増え、あまり条件のよくない畑にも作付されてきました
サン・ジョセフの中でも、最良のワインは、エルミタージュの近くのトゥルノン近くの段々畑で栽培されているものと、コンドリューすぐ南です。
エルミタージュACは、19世紀に世界トップクラスの赤ワインと白ワインを生産する栽培地として評価されていました。エルミタージュは、多くの区画に分かれ、傾斜や向きがそれぞれ違うため、ワインのスタイルやボディに微妙な違いをもたらします。
エルミタージュの赤ワインは、ローヌの赤ワインの中でも最もフルボディで、偉大なワインは50年以上熟成されます
ルーサンヌとマルサンヌは、15%までシラーにブレンドすることが許されていますが、現在ではほとんど行われていません。
エルミタージュを取り巻く、クローズ・エルミタージュAC。ぐるっと取り囲んでいるだけあって、ブドウ栽培地の地勢も様々。
エルミタージュの北の栽培地は、斜面で南の栽培地は多くは平地。
軽めのワインは、南の平地で造られ、凝縮感や複雑性のあるタンニンの強いワインは北の急斜面の畑で育ったブドウを手摘みして造られています。
最後に、コルナスAC。コルナスは、この北ローヌの中で、シラー100%からのみ造られる産地です他の地域は、ヴィオニエやマルサンヌ、ルーサンヌなど白ブドウ品種を混ぜてもいいんですが、コルナスは別
色が濃くてフルボディのエルミタージュに似たワインを生産しています