ブドウ栽培⑥ | 幸せな畑の幸せなワイン

幸せな畑の幸せなワイン

人と世界をワインでつなげたい!そんな思いで書いている、ワインアドバイザー・薬剤師ラムの徒然日記です。

ブドウの持つクローンを選抜することで、望ましいブドウを栽培する方法について前回説明しました。




昔ながらの方法では、新品種というものは偶然畑の中で生まれるものだったのが、現代では偶然に頼らず新品種を作ることができるのです。



現代でも行われているのは、クロッシング(同種交配)というやり方。



これは、元の親がヴィティス・ヴィニフェラ同士のものを掛け合わせる方法です。教本にもこのクロッシングを経てできたブドウ品種がさらっと書かれていますよ。




例えば、カベルネ・ソーヴィニヨンの親は、カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブラン。




ドイツで言えば、ミュラー・トゥルガウは、リースリングとマドレーヌ・ロワイヤルの交配品種。




南アフリカで栽培されている、ピノ・タージュは、ピノ・ノワールとサンソー。




アメリカのルビー・カベルネは、カベルネ・ソーヴィニヨンとカリニャンを掛け合わせたものだし、エメラルド・リースリングもミュスカデルとリースリングの交配品種・・・




ということで、色々行われていますが、そこから最上質とみなされるものは一つも生まれていない、という事実もあります汗




いくら遺伝子操作をしたところで、自然にあるものには勝てないってことですね。




今では、ワインの醸造用ブドウに使われることは稀になってしまいましたが、『ハイブリッド』という交配方法もあります。



これは、異種交配ともいうのですが、ヴィティス・ヴィニフェラ同士は、同種交配というのに対し、異種ですから、そうですビックリマークヴィティス・ヴィニフェラとそうではない種、例えば、アメリカ系のブドウ品種の掛け合わせたっだりするのですビックリマーク




この方法は、アメリカ系のブドウの方が、フィロキセラやウドンコ病などに強く、こういった耐性を持つブドウ品種を造るため、19世紀半ばから後半にかけてヨーロッパに広まりましたが、結果的に、上質ワインにこのハイブリッド種が使われることは禁止されてしまったのです。




禁止されたいきさつが知りたいところですが・・・。




ハイブリッドは、今では台木として活躍しているみたいですよ音譜




ここら辺の部分は、教本では本当にさらっとしか書かれていないのですが、その背景を知ると、ただの飲み物なのに、ものすごく奥行きを感じますね。色んなことがあって、現在がある。ワインを知るということが、ただのアルコールを知るではなく、歴史と繋がっていることがわかる瞬間です。