植物は、葉の葉緑素で光合成をすることで、二酸化炭素と日光のエネルギーから、グルコースと酸素ができ、この時にできたグルコースは、植物を生長させるためのガソリンのような役割を果たすわけですが、葉ができる前にも植物って生長しているのはなぜ~~ってラム、単純に思ってました。
つまり、ラムの疑問は、ガソリンがないのに、ガス欠になっていないのはなぜだってことなのですが、これ、WSETの教科書に書いてあったんですね。面白い
グルコースは、ブドウの樹の株、つまり、一年以上経っている木質の部分に蓄えられているですって
おーーーー、ガソリンはあったのかーって。
そーだったのか。
野生のブドウは、春がきて、芽吹いて葉がしげるようになると、光合成を盛んに行うようになります。このときにつくられたグルコースはほおっておくと、さらに葉をつける方向に向かい、葉だらけのブドウ畑になるーーーという循環になるのです。野性の場合ですよ。こうなると、結実した後に、実の方にグルコースがいかなくなるわけですよ。それって、ちょっとまずいブドウの実になってるってことです。
これは、ワインには不向き・・・ということで、人間がブドウを栽培する場合には、勢いよく伸びる葉を刈る、という作業をするのです。
ブドウの樹が持っているこのエネルギーを『樹勢』というのですがね、この樹勢はエネルギーが集まっている状態なので、葉に行くエネルギーを分散させるために、わざとブドウの樹を密集して栽培したり、樹の列に他の作物を植えたりするのですよ。
エネルギーを分散されたブドウの樹は、葉を増やすことが思うようにいかず、実ができたときに、実の方へエネルギーを蓄えるようになるのです。
つまりですね、ここでブドウ自身に何が起こっているのか。ブドウは、エネルギーを奪われたり、ストレスがかかることで、『やばい、死ぬかもしれん』と思うわけですよ。自分の生存が脅かされてるぞ、と。こうなると、繁殖せねば、ということになり、ブドウの活動の焦点が、葉ではなく、実へと向かうということです。
人間は、それをうまいことやることで、ワインに適した美味しいブドウを造るということです。
面白いですね~。