① 話を聞こうとしない子ども達
週に3時間ずつ3年と4年の理科講師をしている。
児童数は30人以下なので、教員になった頃の40人以上いた時とは違いまあまあの数である。
一番の驚きは人の話が聞けない子が多かったことである。
昨年まではしっかりと話の聞ける学年やクラスだったので違いに唖然としている。
まず教室に入って来るなりおしゃべりが止まらない。自分の席に着かず静かにならない。
2~3分黙っているとようやく誰かが「日直!」など声が聞こえ静かになる。
二週間この繰り返しなので、三週目に「静かにならないと授業が始められない」「喋っている人は授業を邪魔する時間どろぼうです」と話した。
「時間どろぼう」に反応して次回から少しマシになった。
② 指示なくタブレットを開く子ども達
授業を始めると「話を聞かない」「聞こうとしない」児童があちこちにいる。
理科室の机は4人で向かい合わせのテーブル机だが、前面の教卓のある私を見ている児童はとても少なく、つい「前を見なさい」「先生はテレビではありません」と言ってしまう。
中には直ぐにタブレットを開いてゲームに熱中し、閉じるよう何度言ってもダメな「ゲーム依存症」の子もいる。
授業で使うのでその子だけ取り上げる訳にもいかず、タブレットを閉じても直ぐにゲームを再開するのでどうすることも出来ない。
一度取り上げた時は周りの子にいたずらをして、授業の妨げになったので根負けしてタブレットを与えてしまった。
担任も事情を察して、他の子の妨げにならないよう個別指導をしてくれる。
③ 乱雑な文字しか書けない子ども達
その他で云うと「文字がしっかりと書けない」子がとても多い。
また教科書の文章を読ませても「全体に聞こえる大きさ」で「はっきり」とした声を出して読める児童は、二つのクラスでも数人程度しかいない。
だから全員一斉に読ませている。
ノートに文字や文章を書くように指示してもやろうとしない子も多いので、一人ひとり見て回っていちいち指示している。
しかも大きな乱雑な文字しか書けない子も多く、3年生や4年生なのにこの子たちは低学年の時ちゃんとした文字指導を受けていないのかと思った。
ひらがな・カタカナ・漢字等の文字をしっかりと書くことがおろそかになっている気がして、それはタブレットと関係している気がした。
④ 入学時からタブレット使用している子ども達
タブレット導入は2021(R3)年4月からなので、3・4年生は入学した時から使用している。
それ故子ども達は検索や写真・動画など自在に使いこなすことが出来る。
教科書にもQRコードが載っており、今やタブレットは授業の必需品になっている。
2025/05/19
(つづく)
<デラシネ>


