《マイナ保険証利用促進に1800億円の予算》
政府は23年度補正予算に「マイナ保険証利用促進・環境整備」として887億円、「マイナンバーカード取得環境整備」として899億円を計上した。
河野デジ大臣の肝いりの予算計上と思われるが、税金の無駄遣いも甚だしい。
900億円をかけても利用率が上がるとは考えにくく、未だに利用率は4~5%から一向に上がっていない。
2023/11/13日河野デジ大臣と武見厚労相は東京慈恵医大付属病院を訪問し、マイナ保険証をアピールするチラシを配布した。
来秋の紙の保険証を廃止してマイナ保険証の移行を強引に進める一方、広報活動はチラシ配りとは、超がつくアナログ。
まるでコントだ。(日刊ゲンダイ11/16付)
と揶揄していたが全くその通りだ。
《保険証限定の暗証番号なしマイナカードとは》
悪あがきは続く。マイナカードを保険証として利用する際、カードリーダーによる「顔認証」か「暗証番号」が求められていた。
総務省は暗証番号の設定や管理に対する不安に応えるため、「暗証番号なしマイナカード」の導入を示し、既に全国の自治体で受け付け登録開始が始まっている。
この「暗証番号なしマイナカード」は、文字通り4桁の暗証番号は不要で保険証の機能に限定され、カードリーダーの顔認証や受付職員の「目視」で利用できる。
手続きはマイナカードから①暗証番号を利用する機能を取り除き②「顔認証」にする設定を行うことで利用できる。
各自治体にマイナカードを持参し、既に「マイナ保険証」として登録し医療機関で利用の実績があれば切り替えられる。
しかし、マイナカードに保険証利用の初回登録がしてないと、事前にセブン銀行のATMか医療機関にある顔認証付きのカードリーダーで登録する必要がある。
つまり一度マイナ保険証として登録した上で、保険証以外の機能を外す手続きが必要となる。
変更しようと思えば煩わしい手間もかかり、自治体職員の過度な負担にもなっている。
《現行の保険証廃止後はどのようになるのか》
マイナカードを持たずマイナ保険証に登録していない国民は多くいる。
総務省によると4/30日時点でマイナカード保有数は、約9168万人で全人口の73.1%となっている。
まだ3400万人以上の国民はマイナカードを所持していない。
そのうち保険証の利用登録を完了したのは7143万人で全人口の約57%になると云う。
実際に保険証として使っているのは、毎月4~5%の約320万人台の低さである。
無論私はマイナカードを所持していない。
紙の保険証で医者にかかっているが、何ら不便を感じていない。
さて、12月以降のマイナ保険証に一本化されるとどうなるのか。

マイナ保険証を持っていなくても、慌てて作る必要はない。
現行の保険証は発行日から一年間は有効になる。
また、マイナ保険証を持っていない人に届く、資格確認書は5年間の有効期限がある。
ただ資格確認書は、マイナ保険証を持っていても初期登録をしていないと届くので無駄も甚だしい。
現行の保険証を残せば証明書類の発行や煩雑な手続きも必要がなかった。
マイナカードは自治体に過度な負担をもたらし、マイナ保険証は患者や医療従事者を混乱させている。
ところで、国会議員713人中でマイナカード所持者とマイナ保険証として登録している議員はどれだけいるのだろうか?
全議員公表すべきである。
(つづく)
2024/5/20
<カードを減らしたいデラシネ>