11月26日、秘密保護法案が衆議院本会議で自民・公明・みんなの党の賛成多数で可決された。
どの政党の誰が賛成したか、この際きちんと掌握しておきたい。
まさに歴史に残るべき悪法であり、民主主義を本質的に否定し国家権力の犯罪を容認する法律であるからだ。

阿倍首相は言った。
「この法案に対する国民の不安、懸念があることも承知している。」
「この法律は国民のみなさんの安全を守るものです。」

私たちは、何からどのようにして何を守られるのだろうか?
まさか、「積極的平和主義」によって武力を背景にアメリカと協調しつつ仮想敵国やアメリカの敵と戦うことじゃないだろうね・・・。
それで、「わが国固有の領土」を守るという名目で戦いに駆り出され、結局は命さえ保障されない状況になるんじゃないの?

「国民の不安や懸念」があることを知りながら、何故それを払拭すべく説明や論議を尽くさないで可決するの?
これこそ権力者の思い上がりで、身勝手な行動じゃないのかな。
自信満々の笑みを浮かべるからには、国民がどんな疑問質問をぶつけてきても、理路整然と納得できるよう説明したり論議をしてしかるべきでしょう。

そうしないのは何故か、それは、やっぱり自信がないか世論が怖いのでしょう。

これまでも、私たちはことある度に阿倍の嘘を暴露してきた。
彼の歴史は嘘とハッタリで塗りつぶされてきたものが中心をなす。
こんな人間の言うことが信じられるわけはない。

それにしても、許せないのは自民党政治を補完する公明党とみんなの党だ。
背後にどんな思惑があろうが、この悪法の成立に手を貸したことは忘れてはならない。

世論はもちろんのこと法曹・出版・放送・文学等々の各界からも相次いで反対の声が上がっている。
法案の中身や運用のされ方が次第に明らかになるに連れ、多くの方面に懸念の声が広まった。
ある意味では、これから法案について「国民的論議」が始まろうとしているのだ。

沖縄や福島の悲痛とも言える叫びが権力者には聴く耳を持たないのだろう。
自民党沖縄県連を説得し、ケネディー新任アメリカ大使の人気をもテコに辺野古移設を強行しようとしている阿倍内閣。
基地をめぐる課題は更に秘密裏に進められてしまうのか・・・。
福島では、当初より原発の情報を公開せず取り返しのつかない大事故を起こし、事故後も情報を隠し続け被災者を増やした。
オキナワ・フクシマの闘いを怖れて、全てに蓋をしてしまおうという魂胆か・・・。

今、参議院に審議の場は移ったが、数少ない良識ある議員とも連携しながら院外活動を強化しよう。
仮に法案が成立しても、その後の廃案にする闘いの足場は作られる。
広く連帯して粘り強く闘うならば・・・。