バカンス時のパリは期間休業している店も少なくない。
長いところでは「一ヶ月間バカンスのためお休みします」という店もある。
で、地方都市オルレアンにやって来たらそういう店はほとんど見かけない。
しかし、閉店時刻がけっこう早く午後6時から7時にはレストランとカフェを除いて開いてるところはほとんどない。
まだ陽は高く、日本では夏の午後4時といってもよい明るさ。
道路工事を始め仕事はきちんと一定の時刻で終わる。
見たところ残業なんてしてる様子は少なくともここオルレアンではない。
スペインのバルセロナで数年前経験したことだが、駅の長距離切符売り場では、客が並んでいても午後5時にはピタッと営業終了、ご利用の方は明朝9時からどうぞ…ということだった。
フランスではここまで厳格かどうかは知らないが、日本ほどサービス精神を発揮して仕事をしてるようには思えない。
スーパーマーケットの会計係の店員は座り心地の良さそうな椅子に掛けたまま仕事をしている。
「いらっしゃいませ」の代わりに「ボンジュール・ムッシュ」である。
前後して客の方も必ず「ボンジュール」と挨拶。
ほとんどの人がカード払い、持参した買い物袋に詰め込む。
現金の100ユーロ紙幣を出すと、電話で紙幣確認係りを呼んで携帯した機械で偽札チェックする。
200ユーロと500ユーロ紙幣もあるが、まずもってそんな高額紙幣を使う人はいない。
面白いのは、レシートに未だにユーロの他にフランでの換算表記してある店もあることだ。
イギリスのように頑なにポンドにこだわりユーロには参加してない国もあるから、せめてものお国がら表示か…
買い物客を見てると、みんなしっかり挨拶してる。
「こんにちは」から「さようなら」まで誰もが欠かさない。
日本では、一言もしゃべらない客の方が多いのではなかろうか。
田舎では家の前を通りかかると、見ず知らずの人があいさつをしてくる。
そういえば、日本でもかつてはそんな光景がよく見られた。
カフェに目を転じると、どこでも何やら活発におしゃべりをしている。
パリでは観光客も多いが、読書をする者もよく見かけた。
スマホの普及は日本同様だが、まだまだ読書をする光景は少なくない。
駅で電車を待つ若者が本を読んでいる姿は何故かしっくりする。
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