東京都教育委員会の悪質極まる行為については既に周知のことではあるが、ここにあらためて7月3日付の出版労連のニュースを引用させていただきこの間の経緯等を確認していきたい。
(以下引用)
2013年6月27日、東京都教育委員会(都教委)は、2014年度使用の高校教科書のうち、実教出版発行の『高校日本史A』『高校日本史B』を「使用することは適切でない」と都立高校の学校長あてに「見解」を文書で通知しました。
7月1日、出版労連は東京都教育委員長あてに抗議文を送付し、高校日本史教科書への採択・出版妨害、教育への不当介入をただちに中止を求めました。
昨年の教科書採択で都教委は、学校長に電話するなど証拠が残らないように動きました。
しかし、今年の「見解」では教科書発行者と教科書名を特定し、その排除を公然と宣言しています。
この点で、都教委の教科書採択妨害は、昨年を上回る悪質な行為といえます。
もはやたんなる採択妨害を超え、教育行政による違法行為といっても過言ではありません。
(以上引用終わり)
ここで不思議なのは、世の注目を浴び有名人もその委員として組織されている都教委が、昨年に引き続いて、それも公然と学校現場に介入してきたことである。
昨年は電話での各都立高校長への実質上の「指示」だったが、今回は文書による「見解」という名のそれである。
昨年は公にはできないという認識があったのだろうが、それでも見つかってしまい、今回は居直りとしか映らない行為である。
それにしても、都教委の措置は普通の感覚ではない。
二度に渡って同じ過ちを繰り返すことにより、都民の信頼をなくしたり批判されるという感覚は全くないということである。
検定に通った教科書を、それも無償ではない教科書を特定して使用するなという指示を出すこと自体が異常であるが、それを承知で行うということは確信犯的な行為である。
つまり、都教委は昨年もそして今年も、批判しているのは中身を知り得た一部の者のみだから問題はないと考えているのであろうか。
事実がまだ一般には知れ渡ってはいない、いや仮に知れたとしても都民の多くは批判はしないと考えているのだろう。
ということは、完全に都民は馬鹿にされているのである。
それにしても、都教委というのは何をしているのだろうか?
少なくとも事務局レベルで決めたことでも定例の教育委員会で報告がされるはずだ。
今回の文書による通知がどういう段取りで行われたか不明ではあるが、あれだけの違法行為を教育委員の誰一人反論や質問をしなかったのだろうか?
もし、そうなら、何らかの圧力があったのでは・・・と考えざるえざるを得ない。
あのOさんやYさんは新鮮な感覚で委員を務めているのではないのか・・・。
今回のようなことが続くとなると、都教委は完全に権力となって主権者の前に立ちはだかることになる。
そして、超法規的なことを次々と実施して既成事実を積み重ねていくに違いない。
今回の不当介入を決してこのままにせず、広く都民に真相と真実を伝えていくことを訴える。
<すばる>