一昨年のいわき市、昨年の郡山市・川内村につづいて、今年は拠点を福島市に移してのフィールド学習でした。
7/27
・白河市アウシュビッツ博物館及び原発災害情報センターの見学
(ポーランド国立博物館より借り受けた貴重な遺品や資料の展示・子どもの目に映った戦争展・原発事故関連の写真や各種資料の展示等を見る。)
・福島県教組角田書記長による講話
(被災地を中心とする学校の状況と放射能の影響下における教育を資料や写真を基にレクチャーを受け、質疑応答をする。県教委の融通の利かなさによって、子どもたちや教職員は非常に困難な生活を強いられている現実を知らされる。何故、行政当局は被災者の立場に立てないのか! 自民党政権に変わることによって一層問題の解決を先延ばしされ、事実さえ消されようとしている。この理不尽さや人権意識の希薄さを明らかにしなければならない。特に福島の子どもたちには猶予をもって当たることは許されない。)
・参加者レポート提案と討議①
7/28
・相馬市の津波の被害状況を見学し説明を聞く。
・水産業に携わる漁師さんや仲買さんの話を聞く。
(少なからず水産業を廃業した人々がいる一方、試験操業をしつつも新たな商品開発を仲間と共同で進める若い人たちの力強い息吹を感じる。放射能汚染水を公然と海洋投棄する東電とそれを容認する国、そんな中で漁業再開は全く目処が立っていない。こんなことが許されて良いのか! 日本中の魚がほぼ同じ状況の中におかれつつあることにも危機感が募る。)
・新地町の津波被災地を見学
・高台移転先の合意がどのように形成されたか伺う。
(女性はもちろん子どもからお年寄りまで、まちづくりのワークショップに参加して意見を言いあい、それを取り入れて計画を作るユニークな取り組み。)
(火力発電立地による豊かな財政事情も背景にはある。)
・行政、商工業と連携した活動をする「NPO法人みらいと」からの報告
・宮城県亘理町の津波被災地の見学
・島根県隠岐郡海士町のまちづくり支援会社での経験をもとに、震災後宮城県の実家に戻り災害ボランティアとして活動した松島さんの話を伺う。
(「一般社団法人ふらっとーほく」を立ち上げ、防潮林を再生すべく亘理グリーンベルトプロジェクトを発足させた取り組み。熱気球のイベントをしたり、今後20年将来を見据えて根強く活動する意気込みには引き込まれざるをえない。日本の政治や官僚システムに食い込んで行く必要もある。今後の大きな課題。)
・参加者レポート提案と討議②
原発事故は全く収束の見込みが立たない中、ボランティアや地元の住民や関係者の努力により一歩一歩先に進もうとしています。
本質的な批判はやめることなく、しかし、悲観にくれている暇はありません。
今回のフィールドでもお世話になったNPOの若き活動家のみなさんの明るさ鋭さたくましさには脱帽しました。
とにかく前に進まなくてはなりません。
ただ、がむしゃらにではなく、置かれた状況の中で自分たちで学び考えたものを基盤においた活動だと思いました。
現地からは離れた私たちでも、何故か何かができそうな予感を抱きました。
※関係写真をアルバムにアップしましたので合わせてご覧ください。
<合宿参加者>