会場となった福島市のあずま総合体育館は、北海道から沖縄まで全国各地から、7000人という多くの参加者でした.。
会場内は市民団体・学生・地域住民・ボランティアなど多くの参加者が行き交い、「原発のない福島を」願う熱気を感じ取れました。

以下「原発のない福島を」切に訴えた七人の県民からのメッセージを紹介します。

JA理事の篠木弘さんは、警戒区域では、牛や豚が鳴き声を上げながらさ迷っていた。
生産農家が補償もなく避難生活しながら、生活の為に原発作業員になっている。
生活基盤の全てを奪われ被爆しながら、働かなければならない現実の酷さを伝えてくれた。
本当の復興は原発をゼロにするところから始まると訴える。

高野桜さんは、三年間の高校生活は避難や転居のため、毎年違う校舎に通ったこと。
高校生平和大使としてスイスのジュネーブに行き、高校生達に福島の現状を訴えてきた。
長崎の被爆者にも会って話をしてきた。ブラジルでは、原発反対の行動や署名活動が行われていること。
質問では、「政府はどんなへの対策をとっているのか」「日本政府をどう思っているのか」など政府への質問が多かったこと。

そして、福島が忘れられ、同じような事故が起こることが一番怖い。
町はモニタリングポストが設置され、仮設住宅が並び、家族が離れ離れに生活している。
この普通でない生活が当たり前に感じてきている。
このような生活に慣れてしまわないように、事実を風化させず伝えていきたい。

森林組合の鈴木邦彦さんは、森林の除染には莫大な費用がかかる。
腐葉土を剥ぎ取ると洪水の恐れがあるとして、除染計画は手つかずの状態。
しかし、雨が降るたびに放射性物質は流失し、汚染源になってしまう。森林は負の遺産になった。
山で生きる私たちの希望を奪った東電はそれを認識して欲しい。
いつでも電気を使える生活の向こうに犠牲=被爆がある。 
やがて福島は差別される。
そして、国は私たちを諦めさせようとする。
巨大な流の中で自立した自分を保つことは困難だが、事故を体験した福島県民だからこそ、この国を変えていけると。

旅館・ホテル組合理事長の菅野豊さんは、3.11大震災のときはこの世の終わりと感じた。
キャンセルが相次ぎ福島全体で68万人の予約が消失した。しかし、その後双葉地区からの避難者など、のべ211万人の被災者を受け入れた。
損害賠償にも取り組み、東電に100%原発が原因とする損害算定方式も作り上げた。
大きな犠牲をもたらし、人のつながりをバラバラにした原発はいらない。

県外避難者の大越たか子さんは、8人家族が3ヶ所に別れて避難している。
誰も知らない土地で暮らし、原発は人のつながりを分断した。
浪江に土地と家をおいてきた。
ネズミとカビに占領された家。
普通の生活がしたい。
花を見て心の安らぎを感じたとき、おいてきた山や土手を走り回る日が、本当に来るのだろうかと思う。
人の力で制御できないものは作ってはならない。

福島子ども保養プロジェクトの平井華子さんは、2才の息子と4才の娘がいる。
避難すべきかどうか悩む。
表面的には収まったように見えるが、放射能のことを考えない日はない。
子供たちには何の責任もないのに、屋外活動を控えるなど制約の多い生活を見ていると、当たり前の生活の大切さを感じる。
国や県のスピーディな対策を望む。
 
原発事故に向き合う福島県民の心からの叫びに共感するとともに、東電や無為無策の政府に怒りを覚える。

4月3日原子力規制委員会は、40年稼働した原発の20年間延長という基準を示した。30年で原発ゼロにすることも反古にされ、都合の悪ことは全て先延ばしにしている。

事故隠しとお粗末な事故処理対策。
何一つ責任を取ろうとしない言い逃れ体質の東京電力経営陣。

国民に不利な情報を隠して、国益と言い張る米国言いなりの安倍政権。

低賃金と長時間労働で、人間としての尊厳まで奪い尽くす金まみれの財界首脳。 

自らの利権死守に都合のいいように、政治を操る薄汚れた国家官僚。

今や権力の忠犬と化した多くのマスメディア等が、国民を苦しめている悪の張本人になっている。
この事実も決して忘れてはならない。



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