国会で石原前都知事が安倍さんに言っていた。
「改憲のために、自主憲法制定のために憲法を変えよう」と。
最近９６条がよく話題に上る。
９６条では、国会議員の３分の２以上の賛成により憲法を変えるための国民投票に進むことができると決められている。
普通、民主的に物事を進めるために、決定していくために多数決の論理というものが一般的だ。
過半数の賛成を持ってその事案を決定していくという・・・しかし、憲法を変えるにあたっては過半数の２分の１ではなしに３分の２以上なのだ。
どうして過半数の賛成を持って改憲が了承されないのであろうか？
民主主義の決定理念でもある多数決の原理を認めていないのだろうか？
それこそ現在のような状況下に備えてこの条文は作られているのであるから。
当たり前のことであるが、日本国憲法は大日本帝国憲法下における天皇主権による独裁政治、軍事政権によるところの悲惨な戦争の反省の下に造られているのである。
前文にもあるように日本が戦争を全世界からなくすように働きかけを全世界に向けて積極的にしていくことをうたったものであり、平和な世界、地球を守ろうという崇高な理念の下作られているのだ。
だからこそ過半数ではなしに３分の２なのである。
しかし、先の衆議院選挙を見れば一目瞭然。自民党だけではなしに、もっともっと改憲賛成の輩の増加、いや増加どころか増大していると言っても過言ではない。
本当に危険な状況に日本は立っていると言わざるを得ない。
すでに赤の点滅ランプが激しさを増している。
質問を受けている、意見を聞いている安倍総理は余裕しゃくしゃくだ。
なんせ自分の言いたいこと、やりたいことを他の党の人たちが言ってくれるのであるから。
自分と異なる党の人たちが補強意見をどしどし言ってくれるのだから。
内心微笑みながら、今ここで本性を見せたらいけない。
国民に自分たちの本音を悟られたらいけない。
石原さんよ、応援してくれるのはありがたいことではあるが、あんまり焦るなよ。
参議院選挙に勝ち、国会を牛耳った暁にはどんどん変えていくのだから。
まだ、早い、早い。てな感じで・・・
私たちは騙されてはならない。
絶対に。
もうすでに２番目に大事な教育基本法は第一次安倍政権時に改悪されてしまっているのである。
次は日本国憲法。
これまで一字たりとも変更されていないものを変える。
その第一弾として「暴走老人」と自負している石原さんは９６条を変えようという。
しかし、安倍はそんな姑息なこと、見え透いたことで大きな獲物を取り逃がしたくはない、という思いだ。
国民に自分たちの醜悪さを知られてしまうのを大いに恐れている。
だから、彼の言うことを聞き流す。
嬉しいのだけれど、乗りたくはない。
それよりもう一度参議院選挙において憲法を守ろうという勢力に圧勝することで自然、改憲は付いてくるのだから。
復興よりも何よりも、「夏の陣」が最も大事なことなのだから。
安倍首相にとって、自民党にとって。
＜だめでしょ＞