埼玉県の教職員が3月を待たずして中途退職者続出!
何故か?
2月から退職金が削減されるからである。
新聞情報によると、勤続35年以上月給40万円の者で150万円の削減となり、3月まで勤めて収入を得るより、今やめたほうが70万円も多い収入になるということだ。
今年度末の定年退職予定者にしてみれば、「ふざけるな!」という気持ちになるだろう。
そして、例え年度途中であろうと、やめたほうが収入が多いならばやめるのが当然である。
これを何だかんだと評論して、やめる教員を非難する論調があるとすれば、断固として「やめて当然だろ!」と言いたい。
教員は労働者なんだ。
賃金労働者なんだ。
ローンが残っていようがいまいが、個人の事情などに関係なく、賃金をより多く「奪い取る」のは賃金を得て生活する労働者にとって全くの正当性がある。
これにケチづけする者がいたなら、あなたはどういう立場の人間なのか?と問いたい。
思えば教員は、今までに何度となく世間からいじめられてきた。
教員の持つ権力性に由来した様々な諸問題は、ここでは微塵も関係なく「いじめ」といいたい。
教員は「聖職者」だ。
子どもという人間を育てる崇高な職務だ。
普通のサラリーマンとは異なる。
公務員として全体の奉仕者だから自分本位には振る舞えない。
・・・・・
だから、「お金のことで何だかんだと言うな!」という結語も導かれる。
だから、「ストライキなんてとんでもない!」なんていう話も作られる、
今までに、これらの論調によって教育労働者はその労働を歪められ、他の公務員とともにバッシングにあってきた。
特に不景気になると、国や企業やマスコミはこぞって公務員攻撃をして「国民」の怒りの的を分散化させてきた。
こうした中で、教員労組はどんどん弱体化し最近では組合に入る教員が極端に減っている。
これは、まんまと当局側が仕掛けた罠に教育労働者がかかってしまった構図である。
おそらく埼玉県でも労働組合は闘ったのであろうが、全ての教員が団結してストを背景に闘うという理想形には遠く及ばなかったと思う。
今回のような理不尽な攻撃には、憲法で保障された団結権を行使するのが有効かつ正当なのだが・・・・。
今回の不当な退職手当削減は、この国の賃金抑制策の流れに沿ったものだが、物価2%上昇等々の安倍ゾンビ内閣の経済政策が実施される中では、「賃金を上げろ!」と叫ぶのは全くもって当たり前なことだ。
賃金を減らされて文句も言えないような教員に、何を子どもたちに学ばせることができようか!
あらためて言おう。
「最後まで働いて退職金が減らされるなら、今、教員をやめるのが何故悪い?!」
「教員は労働者だ!」
<怒>