文科大臣下村何某が学校6日制検討を事務方に指示したという。
外国から日本は「働きすぎだ。働きすぎだ」と散々叩かれた末、週休2日制が導入されたという経緯がある。しかし、これは学校にはなかなか降りて来なかった。
一般の公務員に対して週40時間労働が導入されてもなお、学校現場は従来通りの6日制が続けられていた。
土曜日半ドンの。
学校にようやく土曜休みが導入されたのが1992年9月。
20年前のことだ。とはいっても、月1回のみ、第2土曜日が休みとなっただけ。
そのあと、3年後の1995年4月、月2回となる。
そして、土曜休みが始まってから10年、2002年4月にようやく完全実施となったのである。
この間、教員だけは土曜日働いた分を超勤として賃金を払うのではなしに、長期休業中に振り替えてとるという方式が長らくとられていた。
ところが、東京都教育委員会は「土曜日すべて休むと、土曜日をこれまで通り授業する私立校にかなわない、都立志望者を確保したい」という学校の意向を受け入れる、という形で、「月2回までは授業してもよい」という通達を出す。
土曜公開という形で。
学校の様子を見せるという建前で。
これはまた、2001年度以前への後戻りであり、許すことのできない由々しき問題なのである。
しかし、義務制と異なり、週当たりの持ち時間数のそんなに多くない高等学校においては週の中でクリアーすることが可能であった。
いうなれば、高等学校だからできることなのである。
そしてまた、すべての都立高校が実施しているというわけではなく、一部の高校に限られる。
それをどう間違えたのか、義務制でもやろうとするところが出てくる。
授業時間数の確保という御旗を掲げ、義務制においては、20時間を超える持ち時間数の中で、子ども達がいるときに解消することなど到底できない。
至極当たり前のことだが、授業時数確保するという名目で土曜授業をしているのに、普段の授業のある日に休めばその分が足りなくなってしまうのであるのだから。
だから、長期休業中とならざるを得ないのである。
長い時間をかけてようやく振替などという違法状態を解消してきたという経緯があるにもかかわらず。
またしても、繰り返される過ち。
毎日休憩も取れない中でなお長時間勤務を続け、授業のない土日も働き、長期休業中は振替の休み、プール指導、官製研修等で息つく暇もない。
この状態は教員のモチベーションを低下させ,またモラールの低下にもつながる。
これは教員志望者の減少を招き、とりもなおさず国の教育力がますます低下していくことを意味しているのである。
こんなことで、本当にいいのでしょうか?不思議でなりません。
<ヘビーはこわい>