江戸川区教組の仲間であった広島のYさんから、広島県の教育情勢について報告が届きました。
東京との共通性や異なる点も様々あるようです。
それぞれの足下での闘いを基にしつつも、全国の苦闘する仲間と連帯して進むためにも貴重な報告です。



青年層の組合加入率は、新規採用者数,青年層(組合規定により40歳まで)の3割強である。
 
情宣やイベント等オルグ活動に力を入れるも組合に対するイメージや家族,大学時代の恩師,友人らか加入しないよう言われているなどの事情から加入数の伸び悩みが見られる。

昨今は団塊世代あるいは定年前の早期退職者(主に50代後半)数の増加に伴って県・市とも採用者が増えており,全県の新規採用者,青年部層の対象者数も20数年ぶりにふたけた台の伸びとなった。
組合オルグも4月はもとより9月,12月,2・3月と職場や研修等の対象者,現場の情勢を見計らって強化キャンペーンを実施することで,今年度は県内一円で10名の加入という成果を上げることができた。

自身もそうであるが,「経験者枠」という新たな採用形態を利用して県・市に採用される教職員数も増加している。

加入の動機として,「他教組合員だったから」,「県・市の情勢がわからないから」,「友だち,同期に勧められたから」等が挙げられている。
今後は,対象者との懇親会やアンケート実施等でつながりを強化して組合発の「広島県の教育づくり」の実現を図ろうと企画中である。

県内一円を見ると東部地域(福山・尾道・呉・府中)という地域の「教育特区」に指定された地域からの加入者やオルグ対象者が多い。
(私自身は西部。まだ組合活動は盛んな地域。)

東部地域は,品川,杉並区をはじめとした「教育改革」に倣う風土と右傾的な政治風土に下支えされていることや「是正指導」下での教育委員会に締め付け等が理由で現場,組合とも従来になく厳しい状況にある。

こうした現状の中で,民間人校長自死問題(高須小学校事件)裁判勝利や週案の簡略化,学校訪問時の過度な接遇の廃止等の交渉成果等もあり,20代の青年部を中心に組合の存在を見直したり,参加したいと自ら加入してくる例も見られるようになり,広教組青年部の中枢メンバーの多くが地域内の分会に所属しており,行事,教研活動にも未組も含めてよく参加してくれている。

しかし依然として青年層の人数は少なく,加入と同時に何かしら組合員としての役をお願いせざるを得ない状況にあり,この課題のために加入をしぶられることもある。
また,県の青年部常任委員をはじめとして何らかの役につくと親組の役に引き抜かれることも多く,青年部としての行事や運営等で支障をきたす例も少なくない。

ともあれ,広教組全体あるいは日教組全体として組合員の若返り,世代交替の要は青年層である以上,今活動している一人として後輩が一人でも増えるよう運動しようと日々努めている。


以上雑駁であるが広教組・青年部の現状と課題をまとめてみました。
また折を見て現状と自身の活動報告もしていきます。




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