高校の教科書採択がとんでもないことになっているとの緊急情報です。
以下、高嶋さんからのメールを紹介します。


<緊急・緊急のお知らせです!>   
                高嶋伸欣です

東京都教育委員会が、来年度の教科書採択に関して 密かに「実教出版の『高校日本史A』は採るな」との指示
等を各高校長にしているとの情報が飛び交っています!

これは、もちろん違法行為です。やりかたは巧妙で、会議での口頭での誘導指示や校長への電話での示唆や指示、
さらには校長しか開けないPCでの指示など、多様です。

同教科書を都教委が嫌った理由は、185ページの横注で「国旗・国歌法をめぐっては」「強制するものではないこと
を国会審議で明らかにした。
しかし、一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と、明記されていることだと、各校長たちは受け止めているとのことです。
こうした記述がある日本史教科書は、同書だけです。

でも、この記述は事実のままですし、何よりも検定に合格しているものです。

都教委は、全部の校長にではなく、現行版の「高校日本史A」を採択している数十校に対して重点的に指示しているとの情報もあります。
このために、事態の発覚が遅れたとも考えられます。

これら現行の採択校の多くは実業系あるいは定時制のために、日本史担当の教員が一人のところが大半で、校長などから、他の教科書に変更するように迫られた教員が困惑
し、動揺しているとのことです。

「君の将来に悪い影響が生じるから」などという脅しめいた説得がされたり、教科会が校内の「選定委員会」に提出した「調査票」を、管理職などが書き換えたケースもあるそうです。

いずれにしても、こうした不当な行為については、情報開示請求などでこれらの関係文書類を入手して、分析し、追及することが可能ですが、そのようにできるのははやくても8月の下旬頃になります。

多くの高校では、今が採択手続きのピーク時期のはずです。
まず当面のこととして、都立高校の教員に圧力に屈しないように、声を掛けてください。

全国の高校でも「日本史A」の採択では、実教の「高校日本史A」の内容に、もう一度注目してください。
同書は、家永訴訟について「検定意見の一部を違法と認めた」と明記(185p)し、注記で詳しく説明しただけでなく、「歴史の群像」として家永氏を紹介しています。
同「群像」では、松井やより氏も紹介してます。

さらに、187ページでは「つくる会」教科書の採択反対運動のことまで書き込んであります。
これらが検定で認められているのです。

都教委が、不当な圧力で良心的な教科書の採択を妨害しても全国で逆にそれ以上の採択増加になれば、同じような愚かな小細工の繰り返しを防止することにもなります。

騒ぎが大きくなれば、次にはこのことを「日本史A」に書き込むことも、可能になります。そうなれば、都教委もいよいよ愚かさに気付かざるを得ないはずです。

確証は、情報開示などを経て入手するつもりですが、情報が飛び交っている情況と緊急性とを考え、私の責任で全国のみなさんに、可能な対応を呼びかけることにした次第です。
それぞれに工夫された対応をお願いいたします。

また、自民党の文教族が同書批判を露骨にしているので、東京以外でも類似の事態が密かに進行している可能性があります。
皆さんの地元では、そうしたことが起きていないか、緊急に情報確認をお願いいたします。

関連の情報をお持ちの方は、ご連絡をお願いいたします。

以上、文責 高嶋伸欣