Kさんが今、カンボジアに単身赴任して、現地の学校づくりに「教員養成」という側面から尽力されています。
以下に、現地から届いたKさんの最新報告を紹介します。
OB回の皆さんこんにちは 私は現役教員に戻ったかのように「勤務」しています。 中学校と中学生の様子を報告します。随分日本と違います。皆さんはどう考えますか。
3月から4月にかけて教員養成校の学生が教育実習に近隣の中学校に見学にいきました。
数学や生物も他の先生に誘われていきました。主に実験器具、薬品を持って実験を行う化学の学生の授業を見ました。延べ20回位になります。
授業の1時間目7時~ 午後の部は1時~は遅刻が少なくて4~5名、多い時は10名に達します。遅れて来ると先生の近くに行き、手を合わせて着席します。在籍は4人の同僚のいる車で2時間の地方では 23人、28人とかでプノンペンでは50人台が多く、在籍67名のところ欠席者がいて55名のクラスもありました。在籍80名もあるといいます。机は椅子と一体になった長机です。全国同じ規格で小学校も養成校も同じです。養成校では2人掛けですが、中学校では体をくっ付けあって5人で座る場合もあります。教科書は1年間の貸与制なので破損したり、補充してもらえず、持っていない生徒もいます。欠席や遅刻がどのクラスにも多いのが気になりました。普段は教員も遅れたり、休んだりが多いのです。教育省公認アルバイトも原因です。生徒は総じて意欲的でよく授業を聞いています。3人組の男子生徒に担任が手を焼いているクラスがありました。ノートはどの生徒も小さい字できれいに書いています。プリント類は殆どなく、テストは黒板の問題をノートに解答し、提出します。
通学は遠い子供は自転車、または親の送り迎え、相乗りのツクツク(バイクで引く車)、バイクも少しあります。 5年生がバイクに乗っています。高校生は9割がバイクです。市内を走る公共交通機関がないからです。朝夕はバイク、車で大混雑です。
午前の部の1時間目が終わると大勢の生徒が弁当を開けたり、売店から買った食べ物、飲み物を飲食します。朝食べない生徒が多いです。飲み物は授業中に飲む生徒も10人位いました。
校内はどの中学校も殆ど同じ広めの敷地に小中高が一緒にあります。ある所は8000人が在籍と言っていました。但し、午前の部、午後の部の合計です。売店も何軒も並び、合わせて数百の椅子があります。生徒は休み時間はそこに座って食べたり、教室に持ち込んだりします。小学生もしかりです。 日本の子供たちは放課後の活動で遅く帰っても空腹で我慢しますね。児童、生徒は残りの半日は多くが塾や英語、中国語、タイ語等のの学校に通います。地方の子供は親の農業などの手伝いをするそうです。手伝いや貧困で登校しなくなる子供もまだまだいます。プノンペンの子供は地方に比べかなり裕福で小遣いも多いのでしょう。私のいる理科室の前の広場には自習時間?とか長い休み時間にミニボールのサッカーやサンダルを投げて相手チームのサンダルを弾き出す遊びに夢中な中学生が毎日います。夢中なのはお金をかけているからです。100リエル=2円 500リエル=10円ですが 缶ジュース、コーラ類を買うと40円くらいです。養成校の学生が時々バレーボールをやり、教員が毎日小さ目の砲丸を投げて遊ぶペタンク?もお金を掛けています。
規則づくめで密度の高い日本の教育をどう考えたらいいでしょうか。