皆さま、今年も宜しくお願い致します

ネコのお正月は 世界的に寝正月

僕も飼い主の michi のそばで、人間界の争い事が丸くおさまるよう願いこのポース
晴天の関東
ネコ日和でしたいや~ん、お手て可愛い

穏やかな新年の幕開けだったのに、彼女は大みそかから気持ちがざわついていた

高橋大輔君のラクリモサとシルバー・ギエムのボレロを続けて見たからかもしれない
心の扉を開けっ放しにしていたら様々な思いが流れ込むのを止め切れず
彼女はギエムのファンではない。ルグリの来日公演の際も、ギエムの踊りは全く記憶にないほど
それでも、圧巻のボレロを見ていて、これを失うファンの思いやバレエ界が被る喪失感の大きさを考えていたら
45歳のジョルジュ・ドンを失った頃のことを思い出す
当時は死を悼む言葉を口に出しにくかった時代。致死の病とされたエイズが次々と芸術家の命を奪っていく

キリスト教を信じる人の心中には、これは神の与えた罰なのだろうかという重苦しい不安がのしかかり、天才ダンサーとボレロを失ったバレエ界に垂れ込めた沈鬱な雰囲気は、ニューヨークにいた飼い主の記憶に残っている
「愛と哀しみのボレロ」を愛するニューヨーカーは多かった。
エイズの恐怖を痛切に味わっていたこの街では、ドンの訃報に接し、「えー彼もなの
、逝ってしまったの
」と言葉にならない叫び声をあげていた
でもその後、エイズは充分にコントロールできる病となり、色合いは違うものの天が与えた才能を持つギエムがボレロの命をつないでいく
そう、ボレロは踊り継ぐべき作品
ギエムのボレロが、バレエ・ダンス界の傷を少しずつ癒してきたと言えるのではないかな
そして、50歳を迎えたギエムは舞台で踊ることを止めるという。後を継ぐダンサーはいるのかしら
この喪失感を誰が埋めていくのかなと考えているうちに
そうか、高橋大輔も崖っぷちに立っていたんだ
私達は彼の滑りを失うところだったんだ
病でもなく、年齢でもなく、彼は受けた心の傷のため、スポットライトから姿を消そうとしていたんだ
天賦の才に恵まれたほんの一握りの人達が与える喜びを、凡人の私達はどうやって繋ぎとめていけば良いのか すべのなさに茫然としつつ気付くと元旦の朝だったという年明け
michi、大輔君は滑ると言っているんだから、大丈夫だよ

まったく、正月早々、何ぐだぐだ言ってるんだ
お煮しめでも食べて、元気出さなくちゃ
毎年、力をいれて作るのはお煮しめだけ
根昆布、鰹節、蒸し鶏からのエキスと、素材からのだし汁と最小限の塩/醤油
あ、お酒はたっぷりとね

野菜は全て下茹でをして、アクを抑える
今回は京人参を奮発したので、さらに風味もよく飼い主はご満悦
僕は、鶏肉だけでいいからね、ゴボウとかレンコンとか、興味ないからね

元旦、海老蔵の特別番組で元気が出てきた

歌舞伎役者は60代がピーク、そして身体が動かなくなってからが勝負
長く見続けることができるのが歌舞伎の魅力でもある
中村勘三郎がピークを迎える前に旅立ってしまったのはショック
それでも、勘九郎がしっかり芸を継いでいくし
一方、後を継げる者が誰もいない坂東玉三郎
凡人にできるのは天才の舞台を観るだけ

3日は大親友の茅ヶ崎の奥様と歌舞伎座の夜公演へ
襲名を控える中村橋之助。中村梅玉に成駒屋の舞を真剣に習って欲しいな
歌右衛門時代の成駒屋を知るファンの願い
玉三郎はダリアか牡丹の花の様な、大輪のあでやかさでした
市川染五郎もいい味を出して、これからが楽しみ
大輔君の滑りを目の前で見て、彼は今、何を思う? 歌舞伎オンアイスの演目?
松本幸四郎の舞台、せりふ回しは確かに巧みですが、また寝てしまった
波長がちょうど睡魔を呼ぶのかな。彼の勧進帳弁慶でも寝てしまったしね
今回は昼公演を見ない
玉三郎の老婆と鬼の役は、怖すぎて回避することに
日頃、禍々しいものを目に入れないよう気をつけている飼い主
玉三郎は芸だと分かりますが、世間には正体が分からない鬼もいる
いや、正体は分かっているんだけれど、なぜ鬼が放し飼いになっているかが分からない
できることなら、美しいネコを見て、穏やかに過ごしましょう





