引き寄せの法則は、常に作為や競争心の無い状態を以って成就するんです。
転載元:もっと あの世に聞いた、この世の仕組み
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(ここから)
「“気づき”とは何か(その8)」
爲學日益、爲道日損。損之又損、以至於無爲。無爲而無不爲。取天下常以無事。及其有事、不足以取天下。
上記は、老子(古代中国の哲学者・道教創案の中心人物。ちなみに「老子」の呼び名は「名前」ではなく、「偉大な先生」的な意味合いで、その人物像は謎に包まれています)が書き残したとされる書、『道徳経』の第四十八章の白文(原文)です。
書き下し文にすると、下記の様になります。
学を為せば日に益し、道(タオ)を為せば日に損す。
之を損して又損し、以って無為に至る。無為にして為さざる無し。
天下を取るは常に無事を以ってす。その有事に及びては、以って天下を取るに足らず。
それをさらに現代語訳(超訳)いたしますと、
学びを成せば、日に日に知識や作為技巧が身についていきますよ。
でもね、道(タオ)を成すのなら、逆にそれらは日に日に失われていくんです。
さまざまな知識や思惑を手放して、さらに「手放そう」というその思惑さえ手放してゆくことで、無為の境地(意識の第三段階)へと至るんだね。
無為(あるがままにして作為しない)であれば、すべてが自然に為されていき、すべてが落ち着くところへ落ち着きます。
だからこそ、その状態の中に「出来ない」とか「うまくいかない」なんてことはなくなるよね。
引き寄せの法則は、常に作為や競争心の無い状態を以って成就するんです。
だから、「自分の思い通りにしてやろう」という思惑があるなかで引き寄せようとしても、上手くいくわけがないでしょ。
と、まぁ、こんな感じなんですね。
この老子が残してくれた「無為」という言葉が、前回までにお話した「意識の3段階」における、重要なポイントになります。
意識の第一段階から第二段階までは、同じベクトルの中にあるんですが、第三段階においては、全く逆転してしまうんです。
それを、前回の図に書き足すと、こんな感じになります。
だから、第一段階から第二段階へのシフトと、同じやり方で辿り着くことができません。
第三段階へのシフトには、この気づきが必要なんです。
意識の第一段階を抜け、いわゆる「スピリチュアル」というものに関心を寄せたとしても、その後のベクトルは二通りあります。
「霊性を向上させよう」というベクトル(ピンク)と、「無為(あるがままにして作為しない)」というベクトル(ブルー)です。
長らく第一段階を経験してきた意識には、このブルーのベクトルがどうしても理解できません。
言ってみれば、「向上心」や「成長」といった概念が邪魔をしてしまうんです。(そこに嵌ると、第二段階に留まることとなり、第三段階へのシフトからは遠ざかることになります。)
その状態で「無為(あるがまま)」というその言葉を知ったとしても、「無為(を通して霊性を向上させよう)」という風に、これまで慣れ親しんだベクトルへと自動変換されてしまうんです。
精神世界という“学び”を通して、「手放す(損す)」ということを、情報として得て(益して)しまう。
その情報を得てしまったがゆえに、「あるがままを試みる」という“作為”を通して「無為」から離れてしまうんです(TωT)
精神世界と自身との関係の中で、いかに「学び」という感覚から離れることができるか。
第三段階へのシフトには、その姿勢が重要なポイントの一つとなります。
(ここまで)
ありがとうございます
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