私たちは、すべての人を満足させようと頑張ったのに、結局誰一人として満足させることができなかった。
転載元:もっと あの世に聞いた、この世の仕組み
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(ここから)
「自灯明」
かつて、マーケティングの勉強をしていた頃に出会ったイソップ物語です。
『行商とロバ』
むかしむかしある国に、父と小さな息子の二人で荷を担ぎ、ロバをひきながら行商している親子がおりました。
親子がある村に着くと、彼らを見た村人がヒソヒソと話をしているのが聞こえました。
「ほらほら見てごらんよ、あの親子。バカだねぇ」
「ホントだ、せっかくロバをひいているというのに、自分たちで荷を背負ってるよ」
「なんでロバに荷を乗せないんだろうね。そうすれば楽なものを」
それを聞いた親子は思いました。
「なるほど、村人の言う通りだ。よし、さっそく荷物をロバに乗せることにしよう」
そして親子は担いでいた荷をロバに乗せ、次の村へと向いました。
次の村に着くと、道沿いに建つ家の中から声が聞こえました。
「あの親子を見てごらんよ。まったく知恵がないねぇ」
「あらら、本当だ。あんなに重そうな荷物をロバに乗せているよ」
「あれじゃあロバがもたないね。荷物が多いうちは、小さな子供を乗せればいいものを」
それを聞いた親子は考えました。
「うんうん、なるほどそれは一理ある。これはまた良いことを聞いた。彼らの言う通り、このままではロバも長くはもつまい。よし息子よ、しばらくはお前がロバに乗りなさい」
その村での仕事が終わると、父は息子をロバに乗せて旅立ちました。
そして次の村に着くと、村人たちがこぞって言いました。
「あの子供を見てみろ、なんて親不孝者だろう!」
「本当だ。まともな子なら、年老いた父をロバに乗せ、若くて元気な自分が歩くだろうに!」
「まったく。近頃の若いもんには、優しさってのが感じられないね」
その言葉を聞いた息子は深く反省し、慌ててロバから降り、父を乗せました。
少年が自慢げにロバを引きながら次の村へ入ると、川で洗濯をしていたご婦人たちが、すれ違いざまにこう言いました。
「まぁ、なんてこと!こんな暑い日に、小さな子供にロバを引かせて、自分は悠々とロバに乗っているよ!」
「やっぱり男親には、母性ってものが足りないんでしょうね」
「あの小さな足を見てごらん、可哀想に。ああ、あんな親の元に生まれるだなんて、なんて不憫な」
それを聞いた父は恥ずかしくなり、ロバを降りました。
「息子よ、すまないことをしたな。しかし……どうしたものだろう……」
すると息子が言いました。
「大丈夫だよ父さん。最後の市場まではあとちょっと。商品もだいぶ売れて身軽になったから、僕と父さんが一緒に乗ればいいのさ」
そして次の村に入ると、親子は村人からさんざん言われてしまいました。
「なんて酷い親子だ! ロバを見てみろ、ヨロヨロじゃないか!」
「あーあ。いっぺんに二人も乗るから、こんなに弱ってしまって」
「こんなに弱り切ったロバじゃ、どんなに安くても売れやしないぞ」
親子は困り果ててしまいました。この先の旅路を、どのようにすればよいものか……。
「はぁ……、あれもダメ、これもダメ。次の市場まで、一体どう行けばいいと言うんだ」
すると村人の一人が言いました。
「ロバの体力が戻るまで、お前さんたちが担いでいってやればいいのさ」
なるほどと思った親子は、ロバの足を綱で縛り、棒を使って担ぎあげました。
次の村に着くとさぁ大変。
「なんだなんだ、あの親子は!? ロバを担いでるぞ!」
「頭がおかしいんじゃないのか?」
そう言われながらも、「大丈夫、市場はもうすぐだ」と親子は歩き続けました。
が、市場が目前となった橋の上で、吊されたロバが苦しがり、大暴れしだしたのです。
すると、ロバの足をくくっていた綱がほつれ、見る間にロバは川の方へ跳ねていき、そのまま逃げてしまいました。
「ああ。私たちはすべての人を満足させようと頑張ったのに、結局誰一人として満足させることができなかった。それどころか、ロバさえ私たちに不満だったなんて」
行商の親子は呆然と立ち尽くし、ただただロバが遠ざかるのを眺めるだけでした。
(ここまで)
ありがとうございます
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