2020年Formula1通信簿 その2 | BBGのブログ

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さて、前回から始めた2020年のFormula1シーズン総括企画。
今回はその2という事で、上位5チームの2020年を振り返りたいと思います。

まずは前人未到、7年連続の優勝を決めたメルセデスから振り返って行きましょう。
よろしくお願いします!!


【2020年Formula1通信簿】

■メルセデス(コンストラクターズポイント1位)
評価A 『異例の一年で際立ったチーム力。8連覇もほぼ手中に収める。』



前評判の高かったレッドブルの追撃を受けるのではという見方もあったが、蓋を開ければまさに圧倒。
コロナショックに苦しむ各陣営を他所に開発・改良でも大きな差をつけ17戦中13戦で優勝を記録。
これまで以上にライバルを寄せ付けず、圧倒的な力を示してのコンストラクターズ7連覇となった。
混乱の多い異例のシーズンとなったからこそ組織としてのレベルの高さが際立った印象が強く
来季のマシンの開発でも既に大きなアドバンテージを得るなど、8連覇へ向けて体制は盤石だ。

●ドライバー評価

44 ルイス・ハミルトン 2020年シーズン成績 1位 347ポイント
評価 A

16戦の出走で10度の優勝を飾り、史上最多タイとなる7度目の載冠。
今季は予選でも昨季以上の強さを発揮し、PP獲得は実に11回を記録。
FLもダントツとなる7回の獲得と、まさに完璧な内容での優勝劇となった
全戦でポイントを獲得し、荒れたレースでの技術の高さも際立つ一年に。

77 バルテリ・ボッタス 2020年シーズン成績 2位 223ポイント
評価 C

2年連続開幕戦を制し今季こそと息巻くも、結局やはり後が続かず。
例年以上にドライビングに粗が目立ち、ポイントは大きく伸び悩んだ。
最後はフェルスタッペンの追撃をかわし2位の確保がいっぱいいっぱい。
何とか契約延長は勝ち取るも、来季は正念場の一年となるだろう。


■レッドブル(コンストラクターズポイント2位)
評価C 『期待値の高さに反し、新車のRB16は最後までセットアップに苦しんだ。』



メルセデスを捉えると開幕前は強気な姿勢を崩さなかったが、結局昨季以上の差がつくことに。
期待された新車のRB16は年間を通して挙動が不安定で予期せぬアクシデントが頻発。
改良にも苦心し、当初期待された会心の走りをようやく披露したのは最終戦となってしまった。
フェラーリの停滞もありランキングでは昨季を超える2位に輝くも、この結果には大きな不満。
シーズン中にはホンダの来季での撤退も発表となり、チームは体制の立て直しに追われている。

●ドライバー評価

33 マックス・フェルスタッペン 2020年シーズン成績 3位 214ポイント
評価 A

完走12回の内11回のレースで表彰台に乗るなど今季も圧巻の走りを披露。
しかし、マシンの性能に悩まされリタイヤ4回と優勝争いは早々と白旗に。
チームに対して不満を露にする場面も多くストレスの多い一年となったが
このような不安定なマシンで結果を残せたのは彼の高い技術故と言っていい。

23 アレクサンダー・アルボン 2020年シーズン成績 7位 105ポイント
評価 C

2度の表彰台を獲得したものの、年間の大半を中位での争いに終始。
このチームの2ndは難しい立場ではあるものの、自身も明確に力不足だった。
昨季の昇格後に見せた積極性のある走りも今季はあまり見られずに終了。
結果的にシートを失うことが決まり、来季はF1復帰へ向け力を蓄える一年に。


■マクラーレン(コンストラクターズポイント3位)
評価B 『安定感が向上し、チーム全体で3位進出を掴み取る。』



最終戦までもつれたレーシングポイントとの激戦を制し、見事チームランキングで3位フィニッシュ。
RP同様に後半戦は一時伸び悩むも、終盤でしっかり復調した点は開発力や技術力の表れであり
表彰台獲得は2度に留まりながらも3位という結果は、パフォーマンスの安定感が高かった証明だ。
このように、昨季に続きドライバーからスタッフまでチーム全体に高い評価が与えられる一年に。
開幕前は不安視されたチームの経営危機も乗り切り、メルセデスPUを積む来季への期待は高い。

●ドライバー評価

55 カルロス・サインツJr 2020年シーズン成績 6位 105ポイント
評価 B

飛躍を遂げた昨季を上回るポイントを獲得し、エースとしてチームを牽引。
「TOP3」の後ろをほぼ定位置とする安定感の高さが今季は特に際立った。
イタリアGPでは自己最高位となる2位を記録するなど初優勝はもはや目前。
それだけに現状のフェラーリへ移籍という決断はやや疑問が付く所だが…。

4 ランド・ノリス 2020年シーズン成績 9位 97ポイント
評価 B

自身初の表彰台獲得となった開幕戦で見せたインパクトは続かずも
昨季に比べて安定感が向上し、結果的にはほぼ倍増のポイントを獲得。
ポイント圏外わずか4回という走りでチームの3位進出に大きく貢献した。
ファンを沸かせる積極的な走りも健在で、2度のFL獲得で実力の高さを示す。


■レーシングポイント(コンストラクターズポイント4位)
評価C 『マシンの性能は期待通りだったが、チームの開発力が不足していた。』



「ピンクメルセデス」とも揶揄された新車のRP20は開幕前の話題を席巻したものの
その話題性や期待感に比べると残した結果はやや物足りないと言うのが正直な感想だ。
シーズンが進むにつれて徐々に尻すぼみになってしまい、開発力の欠如を明確に露呈。
あくまでマシンの力のみに依存したチーム作りでは限界があることを示す一年となった。
父ローレンスは人材への投資も惜しまないが、一方で息子の力不足が足を引っ張る皮肉な結果に。

●ドライバー評価

11 セルジオ・ペレス 2020年シーズン成績 4位 125ポイント
評価 A

8月には新型コロナ感染、9月には来季の退団が決定するなど激動の一年に。
戦略面でも時に不当な扱いを受けることもあったが、その中で実力を証明。
14戦のトルコGPで表彰台に上ると、サヒールGPでは自身初の優勝を達成。
一転してレッドブル移籍を勝ち取り、今季の主役を担う存在の一人となった。

18 ランス・ストロール 2019年シーズン成績 11位 75ポイント
評価 D

周囲からの懐疑的な目を他所に序盤は好走し、イタリアGPでは初の表彰台に。
しかし、ドライビングの安定感に欠けその後は完走がわずか4回のみ。
サヒールGPではW表彰台に輝くも、同僚のペレスには大きく水を開けられた。
ベッテルが加入する来季は明確な2ndに降格か。まずは安定感を高めたい。


■ルノー(コンストラクターズポイント5位)
評価B 『開幕前の下馬評を大きく覆す。シーズン中の着実な成長が目立った。』



コロナ禍における親会社への影響は甚大で、開幕前にはチーム存続すらが危険視される事態に。
資金力の低下から苦しいシーズンが予想されたが、終わってみれば望外の好走を披露。
リカルドは2度、オコンもサヒールGPで2位に輝き、昨季から一転して3度の表彰台を獲得した。
キーとなったのは今季からテクニカルダイレクターに就任したパット・フライの存在だろう。
序盤戦の不振からしっかりとチームを立て直し、来季へ向けて期待感を残す一年を過ごした。

●ドライバー評価

3 ダニエル・リカルド 2020年シーズン成績 5位 119ポイント
評価 A

早い段階で来季の移籍が決定するも、最後までルノーの一員として尽力。
表彰台に登った2レース以外でも多くの見せ場を作り存在感を発揮した。
マクラーレン両名を上回る119ポイントという結果は見事の一言であり
マシンに頼らず自身の能力の高さを示したドライバーのひとりとなった。

31 エステバン・オコン 2020年シーズン成績 12位 65ポイント
評価 D

2年ぶりのF1参戦となったが、リカルドとの間には明確な実力の差が露呈。
半分ほどのポイントしか稼げず、求められた役割はあまり果たせなかった。
サヒールGPでは自身初めてとなる表彰台に上がりファンの感動を誘ったが
年間を通してみると存在感はやや希薄だったと言わざるを得ないだろう。


■2020年シーズンFormula1「総括と感想」

だいぶ遅くはなりましたが、今シーズンも何とかF1の振り返りが終了することとなりました。


振り返ると、直前で中止が決まった開幕戦のメルボルンでの混乱がだいぶ過去のように感じられます。
世界中を飛び回るという競技の性質上一時は今年度中の開催は厳しいかと思われたのですが、レギュレーションを変えて何とか1シーズン開催できたことにはまずは強い感謝を示したいですね。


しかし、毎年の感想になるのですがそれにしても今季のメルセデスは強かった。

開幕前からDASシステムの導入などで注目を受けていましたが、結果的にDASシステムの有無以前の問題で他を圧倒していた感は否めませんね(苦笑)
レッドブルが新車の挙動に苦しむ中、メルセデスが導入したW11は一年間を通してほとんどアクシデントもなく完璧な走りを披露。
昨季からの明確なアップデートが伺え、改めてチームの開発力の高さを示す一年となりました。

また、チーム評の中でも述べましたが「超異例」のシーズンになったからこそ今季は「チームの総合力の高さ」が際立ったという印象が強いです。

周囲のチームが体制の再編に苦心する中で悠々開幕へ向けたテストを進めるなど、中断期間の時点からライバルに大きな差をつけていました。
チームに費やしている資金力はもちろんのこと、トト・ヴォルフを頂点にした組織力の高さもこのチームは特筆すべきものがあると改めて感じましたね。


本来ならばもう少し「対抗」としてレースを盛り上げたかったレッドブルでしたが…先述した通り今季は新車の「RB16」の改良や修正に1年間追われるシーズンとなってしまいました。

昨季後半はシャシーとホンダPUもマッチングの向上が伺えたのですが…今季はどちらも不安定な出来に終始。
メルセデスとの争いは「同じ土俵にすら立てず」という印象で、おかげで今季は優勝争いが例年以上に興味を欠く展開となってしまいましたね。


フェルスタッペンの相方にどういったドライバーを据えるべきなのかも依然として見えてこないのですが、来季はペレスの登用が決定。
彼ほど力のある選手を起用するのも個人的には少し違うように思えるのですが…ひとまず今はマシンの立て直しを求めたいですね。


そんなレッドブル以上に低迷が際立ってしまったのは言わずもがなのフェラーリです。
チーム史上ワースト2位となるコンストラクターズポイント6位フィニッシュ。
レーシングポイントはおろか、時にアルファタウリにも力の及ばないフェラーリを見るのはあまりに寂しかった。
シーズン途中に移籍の決まったベッテルはほぼ心ここにあらずと言った雰囲気で、伝統あるチームのドライバーとして大いに不満の残るシーズンとなってしまいましたね。

一方、この「ボロボロのマシン」を操って幾度となく上位に顔を出したルクレールは大きく評価を高める一年に。
彼だけでなく、リカルドやペレスと言ったベテランドライバーも「選手としての能力」を存分に発揮してくれた印象で、少し甘いからもしれませんが全員にA評価をつけさせてもらいました。

このように、優勝争いは盛り上がりを欠いた一方でドライバー個人個人を見ると奮闘した選手が多く
マシンの性能だけが決して全てではないF1の魅力が垣間見える面白いシーズンになったのではないかと思います。
メルセデスの8連覇に関してはほぼ当確のランプが灯っているかもしれませんが、今季とは違いドライバーも大きくシャッフルされる来季は個人的に今からかなり楽しみでありますね。


一方で残念だったのは、下位の3チームはほとんどサーキット上で勝負が出来ていなかった事。

コロナショックは自動車業界にとっては特に打撃が大きく、これら3チームはまずチームを存続させることが手いっぱいの一年となってしまいました。
それだけに来季も無事に10チームでの開催が決まったことは嬉しい結果なのですが、恐らく彼らはまだまだ従来の規模での活動は厳しいことでしょう。
少しでも早くこの世界的不況が落ち着くことを願うばかりですが、このコロナ禍でF1の競技としての在り方も大きく見直されることになるかもしれませんね。

来シーズンに関してはまず日本人として角田のアルファタウリ抜擢が何より嬉しいニュースとなるのですが…そうした人事を踏まえた上での新シーズンの展望はまた近いうちに別の記事できっちりと取り上げたいと思います。

まずは2020年の振り返りに今更ながら付き合って頂いた皆様、本当にありがとうございました!