前回の続き
↑(これまでのお話は上の記事から)↑
うわぁ。ほんとだー凄いね
右も左も山に囲まれて表は一本道
全面は川と畑の中ポツンと一軒家がある
長い一本道をまっすぐ行くと突き当たる
その家の為にある一本道の様で
車だと一台がギリギリUターン出来る
この家の為に作られた砂利道だと思う
長い一本道で民家抜けて
曲がった所から3分くらいは歩くかな
いや、もっとか?記憶が曖昧だ
とにかく私はその独特な雰囲気に
動じないというわけには行かなかった
何故かソワソワ?したのだ
遠くから見ると灯りはついている
玄関の方だけだか‥
正面に門があり、門は
レンガに見えるタイル?
テカテカしているレンガ調のやつ‥
上手く説明できません
門には表札もあり
後々有名になった場所なので
名前は伏せます
門を遠目で覗くと、左側に玄関
ガラガラーっと開けるタイプ
昭和だけど、少し洋風も入ってました
一階の平屋で門の正面の庭には
植木などがありました
あまり綺麗には見えなかったけど
住んでる人出てきたら怒られるから
ヤバいよ。戻ろう
そんな感じで焦ったのを覚えてます
K兄はその雰囲気に
カメラマン魂に火がついたのか
許可を取って写す
と言う始末
正直、今で言えばウザいと思った私
でもK兄いてこその今日だし
感謝してるから‥まぁいっか
K兄は躊躇いもなく
ピンポーン
ベルボタンを押した
きっとこれは鳴ってないと思う
シーン
と静かな時間が数秒
いないのかな?
K兄の言葉に即座に返答した私
いや、いると思うよ
何故かって❓
だってガサゴソ中から聞こえてるし
ヒソヒソ話してる声が聞こえてる
それはA子にも聞こえていた
私達もヒソヒソと
もしかして居留守じゃない?
明らかに聞こえてたから
すみませーん
と大きな声でA子が呼びかけた
やっぱり無視
全く返答がないので帰ろうと
K兄の残念そうな背中を押して
門に向かい引き返す
するとね、玄関の街灯が消えた
え!?
カラ‥というかガラ‥と言うか
玄関のドアがスライドする音
え!?え!?
ビックリして秒で振り向いたよ
あれ?開いてはない‥よね?
ドアの方に戻って見てみたら
玄関の右側にひとつの部屋があり
カーテンが下がってました
それが動いたの。確実に。
ビックリして後退りしたけど
よく見ると玄関が10センチくらい
開いてるではないの
えーーーー
K兄、K兄、ほら、ここ
怖いと言うより何か違う感覚を覚えてた
あのーすみませーん
すかさず爽やかに挨拶するK兄
その時私とA子はハッキリ聞こえた
ハイ。待ってら‥こん‥
おめ‥
記憶にあるのはこれだけだけど
もっと何か言ってた。
わけわからんのを覚えてます
K兄開けてみて‥と私が言う
今でもなぜそんな簡単に開けるのを
勧めたのかわからない
遠慮がちにドアをスライドさせ
ガラガラガラ‥と開けた
するとね
真っ暗で散らかった台所と
食卓が目の前にある
電灯もってたD子が震えてたの覚えてる
みんな固まった
だって‥あきらかにヤバそうな家
玄関先程に入り右側の部屋をのぞく
押入れからはみ出した
赤い花柄の敷布団にお布団
揺れてたカーテンもボロボロに破れている
何‥何か変‥
みんな慌てて、すみませーんの声かけ
凄く大きな声で呼んでた
シーン
これって‥と思いながらも
私は何故か
すみませーん。入りますねー
と、怖い発想で土足で入る
今思うと、馬鹿か‼️と叱りたい
よく見ると、目の前の食卓は傾き
床が歪んでいる事に気がついた
食卓の上には散らかってはいたが
ご飯茶碗やグラスが置かれていた
洗い物も沢山とまでは無いが
黒ずんでいて絶対に古い
これは人住んでないよ
すぐに察し、やばいと思ったが
何故か押入れに進む
K兄も写真を撮り始めた
みんな無言で見て廻る
押入れの布団を見て切ない気持ちになる
玄関から正面は台所右に畳間
台所と畳間の間に廊下があり
奥の右側にもう一つ部屋
左にはお風呂とトイレがある
2LDKだろう
お風呂とトイレもボロボロだが
その対面する部屋に入ると
ヒソヒソ話が全力で聞こえてきた
何話してるかはまったく分からない
その部屋は全ての家具が倒され
足の踏み場もない、入れもしない
ヒソヒソ話が徐々に大きくなってくる
怖くなった私は
何故だか分からないが
A子
と、叫ぶ
みんな驚き叫ぶ
A子がいない
K兄に出るよ‼️と言っても
撮るのをやめない
振り払われたと思う
B子、C子は私を見てすぐに動いた
A子.A子
呼び叫ぶ
D子が玄関から動いておらず
震えて何も話さない
パニックの中
A子‼️と聞こえて走る
するとA子は庭先で植木に水をあげてた
底が割れているジョウロを持って
慌てて引っ張り門の外に放り出した
強くひっぱったから可哀想だったけど‥
B子C子がA子に寄り添い泣いてる
D子‼️怒る様に呼んでしまう私
D子が指差す
台所の窓にしがみついて
ガッツリ私達を見ている女の人
手と顔はしっかり見えた
叫ぶ事も出来ず立ち止まり固まる
だが、数秒目を合わせてた私は
D子連れてーとB達に叫び
振り向くと
うわっ
ほんと、目の前‥30センチ物差しくらいの
距離に透けているけどハッキリした
女の人がいて腰抜かす
もう泣いているのか怒ってるのか
分からなかったと思う
ごうらららー
みたいな、動物の様な雄叫びで
K兄を出す為中に入りました
バキッって変な音と共に
足に変な感覚がした
床が抜け落ち私も落ちたのだ
ヒソヒソ声が完全に私の耳元
はやく‥なんで‥みつ‥
もう、ここら辺ちょっと記憶飛んでるんだよね
足は冷たいと思いきや
暖かくフワフワした感じ
急いで上がろう思わず冷静に登った記憶
今考えても正気じゃないわ
K兄のシャッター音は聞こえないが
私は冷静に押入れに手を伸ばす
ぎゅうぎゅうに詰まって溢れ出ている
布団を力いっぱい引きずり出した
その布団に包まる様にK兄がいた
すぐに背中を叩き重いK兄を引きずり
外に運ぶ。穴の空いた床を少し避けて
台所の端を通る。
すると奥から
どんどん近づいてくる
ヒソヒソ声と一緒に
もう歯を食い縛り
目を背けずその影を見ながら後退り
玄関から門まで振り向かずそのまま出た
A子は泣き叫び
D子はなだめていた
B.C子が震えた声で
大丈夫?大丈夫?と繰り返し
立ちすくんでいた
K兄は引きずられている間
笑ってたが、門を出たら
顔をしかめていた
私はもう一度門の奥に目を向けた
いたよ
確実に透けていて、でもハッキリした人が
それでね、何でだろう
ごめんねと呟いた記憶
みんな抱合いながら細道を歩く中
また私振り返ったの
何で振り返るんだ馬鹿と今の私なら言う
その時見えたのはね
屋根の方に子供かな
子供2人と大人の人のシルエットが見えた
一階建なのにね
無事ペンションに着いたら
ペンションの人に泣きついた
初めて大泣きしたと思う
親に電話してみんな迎えに来てもらった
D子とK兄は私の親の車に
K兄は何だか変なので
車の運転はしちゃいけないと
うちの父が乗せて帰った
帰宅中車内は無言だったよ
私は寝てしまってたみたい
気づくと自分の部屋でした
夜中に飛び起きたと思う
両親は心配からか
電気つけて夜中も起きてくれてたな
いびきかいてたよー
なんて笑わせてくれる
そして翌日母から聞かされた
あの変な家の話
昔、バブルの全盛期に
建てられた家という事
都会からやってきた家族が住んでた事
親子4人だった事
無理心中したこと
一気に悲しみが襲う。胸が焼ける感じ
そしてねもう一つは二階建てだった事
悲しい家だったのに
面白半分で行くのは危険と分かった日
底が抜けたので管理者をその地域の
自治会へ聞く母
管理者もおらず手をつけられないので
何も出来ない
ただ厳重注意タップリ教え込まれた
お詫びにと、ビスコとお花とお茶を
門の前に起き手を合わせてきました
自治会長さんが後日回収してくれるとのこと
申し訳ない事しましたが
そこから霊というものは存在するのかな
と、信じる様になりました
今はまた気のせい気のせいで済ましてますが
私がお化け屋敷に行かない理由は
怖いと叫ぶより手が出るタイプだって事が
分かってしまったので
今もそのアトラクションには行きません
以上
夏休みの友達
でした
文才無くてごめんなさい
いいね多くついたら大丈夫とみなし
また体験談を書いていこうと思います
ちなみにK兄とはそれからギクシャク
友達もみんな遠からず、近からずで
中学2年は過ごしにくかったよ
そして足が暖かかったのは私の血液か‥
それとも‥