4.新たなフランチャイズシステムに挑戦

私は、古民家解体から発生する【古材】だけではなく、
【古瓦】【土壁】【土台意思】、
さらには【民具】【古家具】の価値・流通に関してもチャレンジしています。

昔の建築資材はしっかりしており、現代建築においても十分再活用できるものが多いと思います。
それは、【古材】で証明されていると思います。
私は、材木業者を対象とした『古材倉庫』のフランチャイズを展開しています。
これには古材の良さに同感してくれた全国の材木業者が次々と加盟しました。 

次に、「古材買取・てほどき解体」の中心となる解体業者のフランチャイズがスタートしました。
つづいて、古材流通の“上流”を整備しましたが、
使う場面がないと古材がどんどん貯まってしまいます。
そこで、古材を使ってもらう中小工務店のフランチャイズも開始しました。
地域ゼネコン加盟もあり、
現在、100社を超えた加盟店はビジネスとしての魅力・時代の流れから、さらに増え続けています。

そして昨年『古瓦倉庫』という仕組みもスタートしました。
【古瓦】は手間をかけきれいに洗って再活用する、
新しい方法を考案して【リユース】できるようになりました。
【古瓦】は60年程度の使用年数であれば80%の再活用が可能です。
耐震の問題から「瓦は軽くないといけない」との話が多く聞かれますが、
土を乗せなければその耐震性は十分保証できます。
今後、別の伝統資財でも新たなフランチャイズシステムや資格が生まれてくると思います。

(つづく)
3.【歴史】を【文化】として残す

また、現在は古民家を流通させる仕組みは確立されていません。

主に不動産業者が固定資産税と路線価格を元に価格を決定します。
古民家は固定資産税では見えないところが多くあります。
古民家には【日本の文化】があります。
その古民家文和kを流通させる仕組みを作りたい・・・。
建設業界だけの話ではないのですが・・・.

我々は【過去】からヒントを得て生きています。【歴史】があるから今日があります。
【歴史】に物とが移っていく過程が【文化】です。【文化】は大事です。


私たちがしなくてはならない大事なことは、【歴史】を振り返り、【文化】を作ることだと思います。
【歴史】というもは過程であり、【文化】はその過程をカタチにするコトです。
古民家は【歴史】を【文化】として残すこと。
【歴史】を理解し、それを【文化】にする仕事のスタートは「古民家鑑定士」です。
この資格は、財団法人職業技能振興会によって創設されました。
過去から【歴史】を分析し、現代で【文化】としてカタチにし、従来の子供たちのために残すこと。

それは現代に生きる我々の使命だと思います。
職業技能振興会の主催する資格に『古材施工技術師』もあります。
この資格は古民家(築60年以上の建築をいいます)から排出される
【古材】【古瓦】【土壁】などを再活用することの技術・考え方等を講習で学んで
検定試験を経て認定される資格です。
これから中小工務店の生き残る大きな指針になるのではないかと思います。

(つづく)
2.古材の解体と目利きがポイント

古民家に使われている主な建築資材に【木材】=【古材】があります。
戦後の日本住宅の寿命は平均26年です。
しかし、日本の木は伐ってから100年後に一番強くなり、その後200年はその強度は保たれます。
古材の強度検査(ヤング係数検査)では、その強度は新しい木材をしのぐことが証明されています。

また、古材の活用は、建築廃材というゴミを出さないだけでなく、
二酸化炭素排出量の削減にも貢献できます。
例えば、全ての住宅建築において、その木材の15%を古材にすると、
ブナの木に換算すると5百万本以上になる計算になります。

これは京都議定書で日本に課せられた二酸化炭素削減量(6%)の3分の2に相当します。
さらに、古材には、経年変化による独特の味わいがありますから、
新しい木材では出せない美しさがあり、
お店や住宅に【古材】を使う人や立替に古い家の材を再利用する人が増えています。
古民家を解体して【古材】を取り出すには、解体技術だけではなく、材木の目利きが必要です。
このノウハウは解体業者にはなく、材木業者もしくは技術ある工務店店にあります。

(つづく)