休日の家族や、若者で賑わうファミレスの席に通され、
席につくなり、初対面の女の子が、話始めた。
「ケンちゃんだよね?ツッチーから話は聞いてるよ。
私はミヨです。今年20歳で販売の仕事をしてます。よろしくね。」
正直、俺は初対面の人間を”ちゃん付け”で呼ぶような人間をあまり好きではない。
でも俺の本来の目的はそこではないので、俺はこう返した。
「よろしく。ところで、あなたが土屋から聞いた、コミュニティの管理人さんなの?」
すると、ミヨは
「違うよ。私じゃないんだけど、管理人はツカサくんって言ってすごい夢があって素敵な人だよ。
でも今日はちょっと仕事でこれないんだって。」
うん?と思った俺は、あのふざけた、いやあのコミュニティの管理人に会うことが目的だったために、
少し冷めた表情を見せてしまった。
そんな表情に気づいた土屋が、すぐ俺に、
「ケンちゃん!ミヨちゃんはツカサくんが世界一周中に、マレーシアで出会ってね...」
という話を2人の回想話を始めたが、もはや俺の耳には入って来ない。
2人の出会いやツカサとの出会いなど、興味のない過去の話ばかり。
俺はいつの間にか、この場所にいる意味すらを見失い、ただ無駄な時間と思ってしまっている自分の感情が、
全面的に表情に出ていることすらに気づいてはいなかった。
その時、ミヨの電話が鳴り...
「あっ!ツカサくんからだ!」
この電話が今後の俺の人生を大きく変えることになるとは、
ファミレスのテーブルで無気力で上の空だったこの時の俺には、想像も出来なかった。
そして、全てが始まった。
